2つの系列がぴったり重なるように調整するのがポイント
以前に入力した数値によって、複数のアイコンを並べられるテクニックとして、人型のアイコンを使った絵グラフの作り方を紹介しました。今回は、似たようなグラフのテクニックとして、以下のようなグラフを作成する方法を紹介します。
入力した数値(①)によって、メーターのように塗り分けられます(②) 利用する素材は、エクセルに用意されているアイコンのみ。簡単に作れそうですが、データの作り方や系列の重なり具合など、ちょっとしたコツが必要です。
2つの系列を認識させる
横に並べて入力したデータを元にして、グラフを作成するのが最初のポイントです。例として「満足度」を表すデータを用意しました。実際にデータを入力するのはセルA2のみです。セルB2には全体の100%からセルA2の値を引く「=1-A2」という数式を入力してあります。
セルA3とB3に入力してある「100%」は“2つめの系列”を認識させるためだけの数値です。
セルB2には全体の100%からセルA2の値を引く「=1-A2」(③)という数式を入力してあります。実際にデータを入力するのはセルA2のみです これらのデータを選択して[集合縦棒]のグラフを挿入します。グラフタイトルと凡例を削除、軸の目盛りを100%に設定します。そして、B列に入力したデータは不要なので非表示にします。
データの範囲を選択して(④)、[挿入]タブ(⑤)の[おすすめグラフ](⑥)をクリックします [集合縦棒](⑦)を選択して、[OK](⑧)をクリックします 挿入されたグラフのグラフタイトル(⑨)と凡例(⑩)は不要なので、それぞれ選択して[Delete]キーを押して削除します(⑪) [軸の書式設定]にある[最大値]に「1.0」(⑬)と入力すると、グラフの軸が100%となります [グラフのデザイン]タブ(⑭)の[データの選択](⑮)をクリックします [横(項目)軸ラベル]から、名前の表示されていない項目のチェックを外します(⑯)。[OK](⑰)をクリックします アイコンをグラフで塗りつぶす
以上の手順でグラフの準備は完了です。あとはアイコンを挿入して好みの色に変更したら、グラフで塗りつぶします。塗りつぶしと枠線は同じ色で揃えておきましょう。
[挿入]タブ(⑱)の[アイコン](⑲)をクリックします 「人」と入力して人型のアイコンを検索します(⑳)。挿入するアイコンを選択して(㉑)、[挿入](㉒)をクリックします 挿入されたアイコンの塗りつぶしの色と枠線の色を設定します(㉓)。そのまま[Ctrl]+[C]キーでコピーします(㉔) 1つめの系列をゆっくり2回クリックして選択します(㉕)。[Ctrl]+[V]キーで貼り付けます(㉖) 2つめの系列に貼り付けるために、アイコンの色を変更しておきます。塗りつぶしは「なし」とします(㉗)。[Ctrl]+[C]キーでコピーします(㉘) 2つめの系列をゆっくり2回クリックして選択し(㉙)、[Ctrl]+[V]キーで貼り付けます(㉚) 1つめの系列を選択して(㉛)、[系列の重なり]と[要素の間隔]を調整します [系列の重なり]は「100%」(㉜)とします。[要素の間隔]は任意の値で構いません。ここでは「50%」としました(㉝) [塗りつぶしと線]から[拡大縮小と積み重ね](㉞)をクリックします セルA2の数値(㉟)を変えると塗りつぶされる範囲が変化します 数字を直感的に伝えられる人型メーターはエクセルでも作成できます。アンケート結果や満足度調査などに利用して演出してみてください。