#モリトーク

第130話

メモリ消費が軽減されたChromeの副作用

「Google Chrome 45」

 「Google Chrome」の最新版であるv45では既報の通り、Flashコンテンツの読み込みを状況に応じて一時停止するようになった。後日、不要なメモリ消費を積極的に整理する機能が搭載されたことも発表されている。

 ここ数年の「Google Chrome」はメモリ消費が増え続け、誕生当初の“軽くて速い”という印象が薄れていた。消費したメモリを解放するための拡張機能は以前から人気が高いので、今回のパフォーマンス改善に期待するユーザーは多いはずだ。

 Google社の発表によれば、平均10%の削減とのことで、小幅な変化かもしれない。今後もメモリ解放系の拡張機能を必要する場合があるだろう。筆者もそう考えていたところ、「Google Chrome」のメモリ管理機能とメモリ解放系の拡張機能が干渉してしまう症状を発見したため、ここに報告したい。

「The Great Suspender」

 筆者が実際に確認し、“Chrome ウェブストア”のサポートページでもトラブルが報告されている拡張機能は「The Great Suspender」。また、「Tab Memory Purge」の作者は「Google Chrome」側のバグとしてユーザーに不具合と対策法を告知している。

 たとえば、休止状態を自動で解除するオプションが有効なとき、アクティブにしたタブだけでなく、残りのタブも一気にリロードされ、パソコン全体がフリーズしてしまう。「The Great Suspender」では、休止状態のタブが記憶しているはずのWebページを正しく復元できないことがある。筆者の環境で検証したところ、「The Great Suspender」の不具合は同一プロセスで動く複数のタブが原因となっているようだ。

 ちなみに、「Opera」には上級者向けとして、非アクティブなタブを自動で休止する機能が提供されている。安定的な高い効果を実感できるので、「Google Chrome」ユーザーも試してみてはどうだろうか。

(中井 浩晶)