どれ使う?プログラミング教育ツール

直観的なインターフェイスで子どもから大人まで楽しめる頭の体操「LightBot」

パズルゲームでプログラミングの基礎が学べる!

 2020年度からついに小学校でプログラミング教育が実施されます。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。

 LightBotは、ロボットを効率よく動かしタイルのライトを点灯させるプログラミングゲームです。「Lightbot : Programming Puzzles」はiOSとAndroidの有料アプリですが、「LightBot : Code Hour」という限定版が無料で公開されています。無料版は“Hour of Code”と呼ばれるプログラミング活動のムーブメントのために作られていて、短時間で体験できるようにレベルやステージ数が限定されています。アプリ版とWebブラウザー版があり、Webブラウザー版はFlashが使われているため利用できない環境があります。この記事では無料版の「LightBot : Code Hour」を基にご紹介します。

パズルゲームで頭の体操

 LightBotのプログラムは、矢印やスプリング、電球などのアイコンを並べて作成するのでとても直感的です。タブレット等のアプリとして歴史が長く、日本でプログラミング教育が話題になる以前から注目されていました。シンプルなミッションですが、どう効率よく実現するかと考えていると良い頭の体操になり、パズルを解いているような感覚で進められます。

「LightBot : Code Hour」最初の画面。左上のキャラクターアイコンで“Girlbot”と“Boybot”を切り替え、右上の国旗マークで言語を切り替える。下部のフロッピーマークで複数のセーブデータを管理できるので家族が別々に挑戦しても大丈夫

 全体が(1)基本(2)プロシージャ(3)ループの3つの段階に分かれていて、それぞれの中に複数のステージがあります。各段階の1つ目のステージがアンロックされているので、好きなステージから始められます。子どもがチャレンジするときは(1)基本から始めましょう。

3つの段階に分かれていて、何をテーマに扱うのかがわかりやすい。

 ステージごとに、キューブの並んだコースが現れるので、ロボットを歩かせるプログラムを作成します。コース上にはブルーのタイルがあり、このタイルの上に来たら電球マークの[ライト]コマンドを使ってタイルを点灯させます。タイルを点灯させることがゲームのゴールです。

画面下部に並んでいるアイコンのついたボタンがコマンド。コマンドをタップかドラッグして[MAIN]エリアに並べ、プログラムを作成する

ステージのレベルは少しずつ上がる

 最初のうちはブルーのタイルは1つしかありませんが、そのうち増えてきます。全てのパネルを点灯させるプログラムを作成できたらステージをクリアできます。基本の操作方法や各コマンドの使い方は適宜ロボットが説明をしてくれるので、子どもが簡単な文章を読めればひとりで進めて行けるでしょう。

 ただし、プロシージャやループの考え方は、子どもにはアプリからの説明だけではわかりにくいかもしれません。見守っていて、もしわからない様子なら大人が解説してあげてください。特にループの作り方は、「Scratch」を代表とするブロック型のビジュアルプログラミングでループを作るのとは少し感覚的に違うところがあります。

プロシージャがテーマのステージ。何を1つの作業パターンに切り出すかを考えてプロシージャを作り、効率よくメインのプログラムを組む。
基本操作や新しいコマンドの使い方は、ロボットが説明をしてくれるので安心
ループがテーマのステージ。[MAIN]や[PROC*]のエリアのサイズがあらかじめ決まっていて、そこに納まるコマンドだけでプログラムが実現するよう工夫が求められる

 全体的にシンプルで落ち着いたデザインでサウンドも心地よい程度なので、ゆったりした気持ちで取り組めるのも良いポイントです。「LightBot : Code Hour」で興味を持った方は、ぜひリーズナブルな有料版にも挑戦してみてください。幅広い年齢で楽しめる「Lightbot : Programming Puzzles」には50のステージがあり条件なども扱います。幼児からを対象にした「Lightbot Jr. : Coding Puzzles for Ages4+」は特に4~8才を対象にレベルが調整されています。楽しくパズルを解きながら、プログラミングの基礎的を学びましょう!