『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、泡を飛ばして足場を作り、種を集めるステージクリア型のアクションパズルゲーム「グリーンアイランド」を紹介しよう。

泡を飛ばして足場を作り、種を集めるアクションパズルゲーム

　「グリーンアイランド」は、季節を司る“シキの大木”の力を取り戻すため、魔法使いの女の子“チップ”を操作して島中に落ちているシキの種を集める、ステージクリア型のアクションパズルゲーム。ステージは2Dサイドビューで、画面内に散らばっている種を、足場を作れる“泡”とジャンプを駆使して集めるのが目的。種をすべて集めるとステージクリアとなり、次のステージへ進める。操作は、カーソルキーの左右で移動、［Z］キーで泡の発射、［X］キーでジャンプと非常にシンプルだ。なお、泡は左右へのみ発射できる。

　このゲームで最大のポイントとなるのが、泡の使い方だ。泡はチップが向いている方向へ直進し、壁にぶつかると固まって足場になる。また、固まった泡へ泡をぶつけても足場を作ることができ、これを利用して高い場所へ移動したり、ジャンプでは届かない種も取れるわけだ。

　ただし、泡は5個までしか固定できず、6個目を発射すると始めに固定した泡が消えてしまう仕組み。そのため、やみくもに泡を飛ばして足場を作っても種は集められない。チップのジャンプ力は、足場を2つ重ねた程度しかないので、それを考えながら足場を作っていくことが大切だ。

ステージ内に散りばめられた仕掛けの動きを覚えよう

　足場の作り方も大切だが、ステージクリアには仕掛けの役割を覚えることも必須となる。最もよく登場する仕掛けが矢印の描かれた“プロペラ”だ。これは泡をぶつけると矢印の方向に泡を方向転換させる。いくつもプロペラが設置され、飛ばした泡が複雑な動きになるステージも多い。どこのプロペラに泡を飛ばせば、種が取れる足場を作れるのか見極めることが重要だ。

　次によく登場する仕掛けが“網”で、チップは自由に通り抜けられるが、泡がぶつかるとその場で足場に変化する。ジャンプして発射するタイミングを調整し、網にうまく泡を当てて足場を作るといったテクニックが求められるシーンは多い。

　このほか、飛ばした泡が触れると泡がはじけ飛ぶため足場作りの邪魔になる“蝶”、触れたり泡をぶつけると同じ色のブロックを消せる“スイッチ”、同じく同じ色のプロペラの向きを変える“プロペラ矢印”、歯車から線でつながっている仕掛けを時計のようにグルリと回転させる“回転矢印”といった仕掛けが用意されている。

　なかでも変わっているのは、一定時間ごとに赤い泡を出す“壷”。壷から出た泡は壁に当たると消えてしまうが、スイッチやプロペラ矢印を動かすことはできるため、壷の泡によって常にさまざまな仕掛けが動いてしまうステージもある。壷の泡は、通常の泡でブロックできるので、そうしたステージでは仕掛けを止めるための足場を作ることも重要だ。

やり込みプレイを促進する要素がたくさん。全50ステージをじっくり楽しめる

　本作のステージはただクリアするだけでも結構頭を使うが、“シークレットアイテム”の存在がプレイをさらに熱くさせる。これは、ステージ内の種が最後の1個になると現れる黄色い種。取らなくてもステージクリアは可能だが、ステージの記録として、シークレットアイテムを取ったかどうかが残ってしまう。このアイテムは、取りにくい位置に出現するパターンがほとんどで、さらに頭を悩ませることになるが、取れないと負けた気分になってしまうから不思議だ。

　なお、ステージの記録にはクリアタイムと使った泡の数もカウントされる。この数字もクリアとは関係ないが、よりスピーディーで効率のいいクリア方法を追求できるのも面白い。また、タイトル画面の“Stage Select”で各ステージを選ぶと、ステージの目標とされるクリアタイムと泡の数が表示される。もちろん、目標なので必ず達成する必要はないものの、確かめるとけっこう厳しい条件だ。目標以上の数値を出すのを目指してプレイすると、難易度はぐっと上がってくる。

　ステージは全部で50もあり、後半になるほど仕掛けも増えて、泡を出す位置やタイミングもシビアになっていくなど、やり応えはバツグンだ。また、種を取ると画面の隅にチップの表情が表示されるのも楽しい。連続して種を取ると、ころころと表情が変わるのはプレイヤーを和ませてくれる。また、チュートリアルも用意されており、プレイ方法を最初に覚えられるなど、作りもていねいで親切。手軽な操作方法ながらも、じっくりと遊べるアクションパズルを探しているなら、ピッタリとはまってくれるはずだ。