週末ゲーム

現実と仮想世界を行き来する縦スクロールシューティング「CYBER CRISIS」

2つの世界を切り替えてすべての敵を撃破せよ!

(11/01/21)

タイトル画面

 『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、現実と仮想世界を行き来しながら攻略していくユニークな縦スクロールシューティングゲーム「CYBER CRISIS」を紹介しよう。

現実と仮想、2つの世界を行き来しながら戦うシューティングゲーム

全4ステージのクリアを目指す縦スクロールシューティングゲーム全4ステージのクリアを目指す縦スクロールシューティングゲーム

現実と仮想、2つの世界を切り替えながら戦っていくのがユニーク現実と仮想、2つの世界を切り替えながら戦っていくのがユニーク

大型の敵機にはショットを収束して威力を高める攻撃が有効だ大型の敵機にはショットを収束して威力を高める攻撃が有効だ

 「CYBER CRISIS」は、全4ステージのクリアを目指す縦スクロースシューティングゲーム。SF風のステージを進みながら自機のショットで敵機をひたすら破壊して、ステージの最後に待ち受けるボスを倒せばクリアと基本はシンプルながら、敵と敵弾が“現実”と“仮想”という2つの世界に分かれて存在しているのが特徴だ。2つの世界は重複して表示されるが、お互いに一切干渉しないのが非常にユニーク。自機は世界間をボタンひとつで移動でき、たとえば自機が現実世界に居れば、仮想世界の敵や敵弾に当たらなくなるし、もちろん自機のショットも敵に当たらない。世界を切り替えながら進んでいくのが、何とも面白く、スリリングなゲームとなっている。

 操作は、カーソルキーで自機の移動、[Z]キーでショット、[X]キーで現実・仮想世界の切り替え。また、[Shift]キーを押すとショットが自機前方に収束されて威力がアップするとともに、移動速度が遅くなるためボス戦などで戦いやすくなる。このほか、[Ctrl]キーでショットキーを押さずにショットを常時連射状態にしておける“自動ショット”のON/OFFを切り替え可能だ。

 敵や敵弾に触れるとミスとなって残機が減り、ゲーム開始時に10ある残機がゼロになるとゲームオーバー。コンティニューは2回まで用意されている。また、画面の右側には防衛率を示す“DEFENSE”という値が現実・仮想の各世界ごとに用意されており、敵機を倒すと上昇、逃すと徐々に減っていく。ステージクリア時に、この防衛率によって残機がボーナスとしてもらえる仕組みで、現実と仮想の防衛率が両方とも60%、70%、80%、90%、100%以上になった場合に、それぞれ1から5までの残機を獲得できる。

世界の切り替えが生み出す新しい戦略

異なる世界にいる敵機には攻撃できないが、敵弾にも当たらない異なる世界にいる敵機には攻撃できないが、敵弾にも当たらない

後半のステージは敵弾の攻撃が激しくなる。的確な世界の切り替えが重要だ後半のステージは敵弾の攻撃が激しくなる。的確な世界の切り替えが重要だ

 本作の最大のポイントと言えるのが、現実と仮想という世界の切り替えだ。自機と異なる世界にいる敵機は線だけで構成されたワイヤーフレームで描かれ、敵弾も緑色で自機に当たることはない。同じ世界にいる敵機は、しっかりと色まで描かれ、敵弾もオレンジ色でわかりやすく、自機に当たると当然ながらミスとなる。まずは、敵機と敵弾がどちらの世界にいるのかすばやく把握できるようになろう。ただし、現実と仮想世界を自由に行き来する敵機も居るので注意が必要だ。

 序盤で大切なことは、両方の世界の敵機を確実に撃破すること。ステージ3以降は一気に攻撃が厳しくなるため、できるだけ高い防衛率を維持して多くの残機を獲得することがクリアにつながるためだ。また、弾だらけで避ける場所がないように見える場所でも、世界を切り替えればアッサリと避けられる場合がある。それぞれの世界がどうなっているのか、把握するクセをつけることも重要だ。

 そのほか、身につけておきたいテクニックが“接近”だ。自機のショットは敵に近付くほど攻撃力がアップする特性がある。とくに収束時のショットが発射される地点は攻撃力が高い。耐久力の高い敵機が出てきた場合は積極的に接近していこう。

 なお、ステージの途中で登場する中ボスと最後に登場するボスは、画面上部に表示されるライフをゼロにするほか、同じく画面上部のタイムがゼロになっても撃破できる。タイムは時間制限と勘違いしがちだが、少なくなっても焦る必要はない。

中ボスは現実と仮想を行き来して攻撃してくるやっかいな存在だ中ボスは現実と仮想を行き来して攻撃してくるやっかいな存在だ

ステージの最後にはボスが登場。ボス戦では世界の切り替えは不可能となるステージの最後にはボスが登場。ボス戦では世界の切り替えは不可能となる

 弾幕系シューティングと作者は位置付けているが、ボス戦以外は画面が敵弾で埋まるほどの量はなく、とくに前半のステージの難易度は低め。残機も多いため、シューティングゲームが苦手な人でもすんなりと遊べそうだ。全4ステージとボリュームはそれほど大きくないが、迫り来る敵弾を世界の切り替えで避けるのは、覚えるとなかなかの快感。さらに上級者なら、防衛率100%を目指してやり込むのもいいだろう。ユニークなシステムながら、適度な難易度で幅広いユーザーが楽しめる1本に仕上がっている。

【著作権者】
X680x0同好会
【対応OS】
Windows XP以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-(10/12/22)

(芹澤 正芳)