やじうまの杜
“IE モード”のメニューが消失…… ~次期「Microsoft Edge」の最新開発版で(8月1日追記)
詳細設定と起動オプションを使って復活させる方法も
2019年7月30日 06:30
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
先日、次期「Microsoft Edge」で“IE モード”が利用できるようになったことをお伝えしましたが、残念ながら[…]-[その他のツール]メニューから削除されてしまったようです。
@CollWilliamsMore tools menu in Both Dev and canary edge versions no longer showing " show this page using Internet Explorer" option when Enable IE Integration flag set to "IE mode", can you say the reason for this? Is it restricted Enterprises only for now?pic.twitter.com/rPesVj3RBa
— Venkat (@techvenkat)July 23, 2019
編集部でも「Microsoft Edge Insider」の最新開発(Dev)版v77.0.223.0で確認しました。実験フラグを有効にしても、[このページを Internet Explorer で表示する]というメニューが現れません。
しかし、なぜMicrosoftは“IE モード”のメニューを削除してしまったのでしょうか。
開発チームのSean Lyndersay氏によると、そもそもこのメニューエントリは社内でデバッグするために用意されたものなのだそうです。“IE モード”はあくまでも企業向けの機能で、Webページで“IE モード”をON/OFFできるかどうかは企業の端末管理者だけが制御できるというのがコンセプト。“IE モード”が正式にリリースされたことで、デバッグメニューとしての役目は終えたため、削除されたというわけです。
That menu entry was always intended only for internal debugging purposes, and we've removed it now that IE mode is formally released. IE mode is a enterprise-only feature. Only the admin controls whether a site ends up in IE mode or not (this is key to the security model).
— Sean Lyndersay (@SeanOnTwt)July 24, 2019
とはいえ、なんだかんだで“IE モード”の需要は高く、Webページのヘッダーやタグで有効化できないか、「開発者ツール」に組み込めないかといった意見も寄せられています。しかし、たとえば悪意ある人物が「Microsoft Edge」のセキュリティレベルを下げるため(互換性のためなどとユーザーをだまして)“IE モード”を利用するよう仕向けたりするといった行為を許してしまえば、「Microsoft Edge」はセキュアなWebブラウザーとは言えなくなるでしょう。
Lyndersay氏は、エンタープライズ環境の管理者が整備したサイトリストに合致したごく一部のWebサイトでのみ有効となるのが“IE モード”の本来の在り方だとしつつ(ヘッダーやタグによる制御は許可されないでしょう)も、「開発者ツール」への組み込みに関してはよりよい方法を検討するとしています。
8月1日編集部追記: 「Microsoft Edge Insider」から消えた“IE モード”のメニュー項目を復活させる方法が、フリーソフトの情報サイト“WinAero”で紹介されている。それによると、まず「Edge」のアドレスバーに“edge://flags/#edge-internet-explorer-integration”と入力し、“Enable IE Integration”の値を“IE mode”へ変更する。次に、「Edge」をいったん終了し、起動オプションに“ --ie-mode-test”を指定して再度起動すれば、[…]-[その他のツール]メニューに[Open sites in Internet Explorer mode option]項目が復活するという。