やじうまの杜
Windows 7のサポートが終了……「Microsoft Office」は使い続けられないの?
「Office」はそのまま、まずはOSをアップグレードしよう
2020年1月23日 06:45
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
先日、Windows 7における「Internet Explorer 11」のサポートが終了したことをお伝えしましたが、「Microsoft Edge」はOSのサポートが終了した後も、当分の間使えます。それでは、「Microsoft Office」はどうなのでしょうか。
固定ライフサイクル ポリシー
買い切り版の「Microsoft Office」のサポート期間は、メインストリーム(5年)+延長(5年)の計10年間固定です(ただし、「Office 2019」はメインストリーム5年+延長2年の計7年間)。これはOSのサポート期間に関わらず提供されるので、Windows 7で買い切り版「Microsoft Office」を使い続けることは不可能ではありません。
- Office 2010:2020年10月13日まで
- Office 2013:2023年4月11日まで
- Office 2016:2025年10月14日まで
- Office 2019:(Windows 7はサポート対象外)
ただし、サポート切れOSとサポート継続中の「Office」の組み合わせでなにか問題が発生しても、その対応は行われないとのこと。つまり、基本的にはセキュリティパッチの提供が継続されるだけで、それ以上の対処は期待できません。
手元にプロダクトキーがあれば、今使っているPCのOSをバージョンアップした後も購入した「Office」を新しい環境で利用できるはずですので、まずは安心してOSをアップデートしてほしいと思います。
モダン ライフサイクル ポリシー
「Office 365」はWindows 10と同様、“モダン ライフサイクル ポリシー”というサポートポリシーを採用しており、アップデートを適用していれば基本的にずっとサポートを受けることができます。古い環境がサポートから外れることもありますが、その場合は少なくとも12カ月前に通知される仕組みです。
Windows 7の場合は2023年1月までの3年間、セキュリティ更新プログラムの提供が継続されることになっています。ただし、これはあくまでも後継OSへの移行のための猶予。機能追加のためのパッチは受け取ることができません。
「Office 365」も買い切り版と同様、OSをアップグレードしたあとも使い続けられます。また、「Office 365 Solo」のインストール台数は無制限なので、手持ちのWindows 7端末を使いつつ、新たにWindows 10端末を買い増して徐々に使い方に慣れていくことも可能です。1TBまでファイルを保存し、複数PCで同期できる“OneDrive”を活用すれば、ファイルの移行もすんなりいくでしょう。
以上、Windows 7のサポート終了後も一定期間、「Microsoft Office」の利用を継続できることがわかりました。しかし、セキュリティ更新プログラムが提供されない状態でOSを使い続けることは大変危険です。とくに「Microsoft Office」はサイバー攻撃の標的になることも多く、パッチが提供されるとはいえ不安が残ります。Windows 10はWindows 7に比べてセキュリティも向上しており、最新デバイスのパフォーマンスをより引き出すことができます。まだWindows 7を利用しているユーザーには、一刻も早いWindows 10への移行をお勧めします。