特別企画
検索順位や被リンクを自動調査するSEOツール「Spresseo」を使ってみた、
競合サイトもアラートで告知
レポートもフルオート
2016年11月25日 06:00
「SEO向けのツール」はどう使う?
“せっかくよいコンテンツを制作しているのだから、より多くの人に届けたい”と思うのは当然のことだろう。
とくに特定の分野に特化したオウンドメディアを運用している場合は、競合となるサイトよりも検索結果で上位にリストされたいものだ。そこで重要になるのが“SEO(検索エンジン最適化)”だが、これを適切に行うのは難しい。
SEOでは一度公開したコンテンツに、検索されたキーワードに対してユーザーが求める適切な答えが書かれているよう、適時リライトや追記を行うことが効果的だといわれている。しかし、見よう見まねで行ったSEOが、実際にちゃんと成果を上げているかを確認するのは作業が煩雑で難しいものだ。
そこでお勧めなのが、今回紹介するツール「Spresseo」だ。「Spresseo」は特定のキーワードにおける検索順位をトラッキングし、それを分析してくれるクラウドタイプのSEOツール。レポートを定期的に生成してメールで送信する機能も搭載しているので、社内での共有も簡単に行える。
導入に際して、この手のツールによくあるコードやタグの埋め込みは不要。14日間無償で試用することもできるので、じっくり機能を吟味できる上、最安の“Bronze”プランでは月額5,000円(税別)で利用でき、気軽に始められるのが魅力だ。最低契約期間は実質2カ月で、長期の契約期間縛りなどもなく、中途でのコース変更も自由に行える。
【目次】
(1)検索順位の変動を調査して傾向を表示
(2)個別キーワード別の順位も確認
(3)新たな競合サイトや、順位の変動も表示可能
(4)被リンクの動向や品質を調査
(5)内部SEO分析でSEO対策の方針を提示
(6)順位変動や被リンクの増減などを自動でレポート化
- ・Spresseo - シンプルで使いやすいクラウドSEOツール 各プランの価格 | (株)アレグロマーケティング
- https://spresseo.com/
「Spresseo」を導入してみる
それではさっそく「Spresseo」を試してみよう。まず登録画面でアカウントを作成する。必要なのはメールアドレスとパスワードのみだ。登録が完了するとメールでログインURLが送信され、「Spresseo」が利用できるようになる。
「Spresseo」へログインして初めに行うことは、Webサイトの登録だ。この処理はウィザード形式になっており、案内に従って3つのステップをこなしていくだけで簡単に行える。「Spresseo」でのSEO効果測定に必要となる検索キーワードと競合サイトの設定も、Webサイトを自動で分析してサジェストしてくれるのでお手軽だ。
よくわからない場合は、そのまま[続ける]ボタンを押して処理を進めてもよい。このあたりの設定は、あとから設定することも可能だ。
なお、試用中は“Silver(シルバー)”プランと同等の扱いとなっており、Webサイトは10まで、キーワードは250まで登録が可能。最安プラン“Bronze(ブロンズ)”では、登録できるWebサイトやキーワードに制限がある。
検索順位や被リンク調査が自動で可能「競合サイト出現」のアラートや自動レポートも
「Spresseo」には大きく分けて①検索順位の調査、②被リンクの調査、③内部SEO分析、④レポート生成・配信機能という4つの機能が備わっている。ここからはそれらを1つずつ見ていくことにしよう。
検索順位の変動を調査して傾向をわかりやすく表示
まずもっとも基本となるのが“検索順位の調査”だ。これは、登録した検索キーワードで自分のWebサイトが検索結果の何番目に現れるかを調べるもの。
この順位が上がっていれば、現在のコンテンツ拡充やSEOがうまく機能していると見なせるだろう。逆に順位が下がっていれば、現在の施策を見直す必要が出てくる。「Spresseo」には順位の大きな変動や新たな競合サイトが見つかった場合にそれを知らせてくれる“インテリジェンス”機能が備わっており、初めて利用するユーザーをサポートしてくれる。
検索順位の調査結果を閲覧するには、ヘッダーの[ウェブサイト]リンクをクリックする。複数のWebサイトが登録されている場合は、閲覧したいWebサイトを選択しよう。するとWebサイトの[概要]画面が表示されるが、これが「Spresseo」で取得したさまざまなデータのサマリーを表示する画面だ。
検索順位の詳細を閲覧するには、画面左のサイドバーにある[サーチランキング]の各項目を選択する。
まず、最初の[サーチランキング]-[概要]画面は、登録したキーワードによる検索順位に関するサマリーを確認することが可能。競合サイトの検索順位とともに、自動取得された検索順位が時系列で折れ線グラフ表示されているのが確認できるだろう。
グラフのタイプを“トレンド”へ切り替えれば、どの検索順位帯を占めているのかを棒グラフで表現することも可能。“1位~3位といった上位は取れていないが、4位~10位にはコンスタントに食い込めている”などといった傾向をザックリ把握するのに向いている。
個別キーワード別の順位も確認
キーワードごとの検索順位を確認したい場合は、その下にある[サーチランキング]-[キーワード]画面へアクセスする。総合的な検索順位が上昇していても、個別のキーワードでは順位を落としている場合があるので、ときどきチェックしてみる必要があるだろう。
最後の[サーチランキング]-[グループ]画面は、グループ化したキーワードの検索順位を閲覧できる。最初のうちはキーワード単体での順位が気になるものだが、専門的なサイトを運営しているならば複数のキーワードを組み合わせた、比較的ニッチな検索にも気を配るべきだし、そっちの方が検索結果の上位をとるのが容易だ。自分のWebサイトを検索するのに使われそうなキーワードの組み合わせを登録して、その順位にも気を配ろう。
新たな競合サイトや、順位の変動を表示可能
なお、“インテリジェンス”機能で提供される情報は、Webページの[概要]画面にある[最近のアクティビティ]欄でチェックすることが可能。
フィルターを“インテリジェンス”のみに設定すれば、順位の大きな変動や新たな競合サイトの情報のみを表示できる。
被リンクの動向や品質を調査
検索順位を高めるには、“被リンク”を多く獲得するのも重要だと言われている。“被リンク”とは、自分のWebサイトへリンクしてくれているリンクのこと。“被リンク”が多ければ多いほど、他のWebサイトに多く参照されている質の高いコンテンツとだというわけだ。
しかし、どんな“被リンク”でもよいというわけではない。たとえばスパムサイトからのリンクは、よい“被リンク”とはカウントされない。また、一概にリンクといっても種類はさまざまだ。
「Spresseo」では、Webサイトの[被リンク]-[リンク]画面で自分のWebサイトへのリンクを一覧することが可能。新しいリンクや失ったリンク、リンク先のWebサイト、Webサイトがある国・地域などの情報に加え、被リンクの品質を一目で把握できるようになっている。
内部SEO分析でSEO対策の方針を提示
さて、これで分析結果の見方は一通り説明したが、これを見てもこれからどうすればいいのか皆目見当がつかないという管理者も少なくないだろう。「Spresseo」ではそのような管理者のための機能として、SEO対策の方針を示してくれる“内部最適化”機能を備えている。
“内部最適化”機能へは、ヘッダーにある“リサーチ”リンクからアクセス可能。Webサイトの構造を分析して、SEOの観点から好ましくない点を指摘してくれる。重要とされている問題から一つずつ解決していこう。
また、Webサイト画面の[その他]-[ToDo]リストをチェックするのも重要だ。ここでは“内部最適化”の結果のほかにも、「Spresseo」をより活用するためのヒントが表示される。ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)連携の追加といったまだ実施されていない施策も提案してくれるので、これらをクリアしていけばSEO対策でやるべきとされる基本的な施策を網羅できるだろう。
検索順位の変動や被リンクの増減などをまとめたレポート生成・配信機能
最後に「Spresseo」の大きな魅力のひとつである、レポートの生成機能を紹介しよう。
「Spresseo」では検索順位の変動や被リンクの増減などが簡単に取得できるが、それを社内のメンバーや外部の関係者と共有するのに、そのまま管理画面を見せるわけにはいかないだろう。かといって、回覧のためにExcelファイルやPDF文書を毎回作成するのも手間だ。
そこで「Spresseo」ではレポートを自動で生成し、メールで共有できる機能を備えている。メールの送信先は複数登録できるので、異なる部署や外部の関係者との情報共有も簡単。定期的にレポートを生成・送信する機能も備えているので、一度設定してしまえば情報共有の手間を大幅に削減できるだろう。
まとめ
「Spresseo」が提供する機能の多くは、Googleなどが提供する無償のツールを組み合わせることで実現できないこともない。しかし、そういうことにリソースを割きすぎて、検索エンジンに評価されるようコンテンツの内容を充実させることがおざなりになってしまっては本末転倒だろう。
その点、「Spresseo」はSEOの効果測定と共有に特化したシンプルで統一感のある使い勝手を実現しており、モダンなデザインもあいまって入門者でも扱いやすい。今回は説明を省いたが、アクセス解析ツールとして人気の高い“Google アナリティクス”との連携機能も備えており、「Spresseo」をフロントエンドとして利用してもよいだろう。
また、ステップバイステップで“ToDo”にあるアドバイスをクリアしていきながらサイトの品質を自然に高めていくことができるのも魅力。小手先のSEOテクニックに頼るのではなく、コンテンツの魅力を高めるヒントを検索エンジンから得て、ひいては読者の評価を獲得したいと願うサイト運営者にピッタリのツールと言えるだろう。
開発元のアレグロマーケティング社の代表である野澤洋介氏は、Webマーケティングの研修を手がける横浜Webマーケティング学院にて、「Spresseo」を使ったWebサイトの管理とコンテンツ改善を解説する講座を開設している。より高度な「Spresseo」の活用法を学ぶのであればこちらを利用することも検討してみよう。
- ・Googleを味方につけるコンテンツのつくり方【SEO基礎講座:全三回】 | 横浜Webマーケティング学院
- http://web-marketing.yokohama/course/tp/seo-basic/
[制作協力:株式会社アレグロマーケティング]