特別企画

システムもデータもこれ1台!! 令和時代のパソコン完璧バックアップ術(7月5日動画追加)

My Passport Ultraでシンプルかつ確実に!

PCのデータもシステムも外付けHDDにバックアップすれば消えても壊れても大丈夫!

クラウドを使ったバックアップの課題

 パソコンを安心して使っていくために、パソコン上のデータやシステムそのものを別の場所に複製保存する「バックアップ」は欠かすことができない作業です。確かにファイルを保存するストレージの信頼性は高まっていますが、操作ミスによる誤消去や感染したマルウェアによるファイルの破壊といったリスクまで考えると、バックアップをおろそかにすることはできません。ビジネスパーソンはもちろん、こどもから高齢者まで誰もがパソコンを使うようになった今こそ、あらめて見直さないとならない作業でしょう。

パソコンのバックアップ手段

 具体的なバックアップの方法としては、パソコンに外付けHDDを接続してバックアップを行なうというシンプルな方法に加えて、最近ではクラウド上で提供されているオンラインストレージサービスの利用も広まってきています。大切なファイルをクラウドにアップロードしておけば、仮にパソコンにトラブルが発生してファイルが失われても、クラウドからファイルを復旧することができる、というわけです。

 このクラウドを使ったバックアップは確かに便利ですが、必ずしも万能というわけではありません。難点として挙げられるのはファイルの送受信に時間がかかる点です。特にトラブルが発生して迅速にバックアップしたファイルを復旧したいといったときに、なかなかダウンロードが完了しないという状況は大きなストレスとなるでしょう。

 多くのオンラインストレージサービスでは無償プランと有償プランがありますが、無償プランでは利用できる容量が少なく、バックアップには不向きであることも意識しなければなりません。もちろん大容量の有償プランに切り換える手はありますが、月単位、年単位で定期的にコストが発生するため割高になる可能性があります。

 システムバックアップの用途では使いづらいことも大きな問題でしょう。バックアップには、ビジネスアプリケーションなどを使って作成したファイルやデジタルカメラで撮影した画像などをコピーしておく「ファイルバックアップ」と、Windows環境を丸ごとバックアップする「システムバックアップ」の2種類があります。ファイルバックアップはファイルの消失に備えるもの、システムバックアップはWindowsが起動しないといったトラブルに対応するためのものであり、それぞれ役割が異なります。このためファイルバックアップとシステムバックアップの両方を行なうべきですが、クラウドにアクセスするためには最低でもパソコンが起動していなければならないので、現状ではシステムバックアップにクラウドを使うのは手軽で簡単とは言えません。

外付けHDDを使ったバックアップなら初心者でもカンタン!

 そこで改めて注目したい簡単かつ手軽にバックアップできる方法が、USB接続の外付けHDDをバックアップメディアとして使う、というシンプルかつ基本的なものです。パソコンにUSBケーブルで接続するだけでバックアップが行なえるほか、バックアップファイルの転送も高速なためストレスがありません。コンパクトな外付けHDDを使えば、必要なときだけパソコンに接続し、普段は棚などにしまっておくことができるため、机上のスペースをムダにしないこともメリットです。もちろん、容量に余裕があるのなら、パソコンのバックアップ以外の用途に使うのも自由自在です。

 では、バックアップに使う外付けHDDはどのように選べばよいのでしょうか。まずポイントとなるのは価格と容量のバランスです。バックアップに利用するのであれば、できるだけ大きな容量を持つ外付けHDDを選ぶべきですが、当然容量が大きくなれば価格も上昇します。この容量と価格のバランスの見きわめが製品選びにおける大きなポイントです。

 快適にバックアップを行なうのであれば、パソコンと接続するインターフェイスにも目を向けるべきでしょう。現在であれば、USB 3.1/3.0に対応した製品を選びたいところです。またUSBからの給電のみで動作し、電源ケーブルを別途接続する必要がないバスパワーに対応し、なおかつコンパクトな本体であれば取り回しも容易です。

コンパクトな外付けHDDを選ぶなら、USBケーブル1本接続すれば利用できる製品を選ぶのがスマートでお手軽だ

 こうした条件に合致する外付けUSB接続の外付けHDDとして、お勧めできるのがWestern Digitalの「My Passport Ultra」です。1TB/2TB/4TBの三つの容量の製品があり、バックアップするファイルのボリュームに応じて選択できるほか、コストパフォーマンスの高さも魅力です。裏表の区別がなく挿しやすくなったUSB Type-Cでの接続に対応しているほか、広く普及しているタイプのUSB端子(Type-A)に変換するアダプタも付属します。もちろん、バスパワー動作に対応しているため、電源ケーブルを別途接続する必要はありません。

コンパクトで大容量、ケーブル1本でシンプルに使える、といったオススメの条件をすべて満たしたWestern Digital「My Passport Ultra」
パッケージにはUSBケーブル(Type-C)とType-A変換コネクタが付属するので、ほとんどのパソコン環境に対応する

Windows標準機能で環境をまるごとバックアップ

 では、実際にMy Passport Ultraを使ったバックアップの手順を見ていきましょう。まずは、パソコンが起動しなくなってしまったときの対策として、システムバックアップから行ないます。これには、Windows 10が標準で備えている機能である「システムイメージの作成」を使うのが便利です。この機能を使うには、Windows 10の[設定]画面から[更新とセキュリティ]-[バックアップ]に移動し、[[バックアップと復元] に移動(Windows 7)]のリンクをクリックします。

 表示されたウィンドウにある[システムイメージの作成]をクリックするとシステムバックアップを行なうためのウィザードが起動します。ここでまず、バックアップ先として[ハードディスク上]にあるMy Passport Ultraを選択し、その後は画面の指示に従ってクリックしていけばバックアップが始まります。

左のメニューから[[バックアップと復元] (Windows 7)]を選び、[システムイメージの作成]をクリック
バックアップ先としてMy Passport Ultraを選択
バックアップ対象のドライブを選択。バックアップに必要な空き容量は画面下部の[選択されたドライブのバックアップを保存するために必要な領域]で確認する。その下に表示されているバックアップ先のHDDの容量に収まっていれば問題なし
バックアップ内容をもう一度確認し、[バックアップの開始]をクリックする

 バックアップしたデータでWindows環境を復旧するには、[設定]の[更新とセキュリティ]にある[回復]から行います。ここで[PCの起動をカスタマイズする]の項目にある[今すぐ再起動]をクリックし、再起動後に[トラブルシューティング]-[詳細オプション]-[イメージでシステムを回復]を選び、画面の指示に従って復旧していきましょう。Windowsが起動しなくなった場合は、[回復ドライブ]を使えばバックアップしたシステムイメージで復旧することが可能です。

自動でバックアップが完了するWD Backup

 続いて、ファイルバックアップを行ないましょう。My Passport Ultraでは、専用のユーティリティである「WD Discovery」に「WD Backup」という機能があり、これを使うことで簡単にファイルをバックアップすることが可能です。なおWD Backupは差分バックアップと呼ばれる、前回のバックアップから変更されたファイルだけをコピーする方式をサポートしています。このため、バックアップ対象のファイルが大量であっても、2回目以降は更新されたファイルだけがコピーの対象となるため、短時間でバックアップが完了します。

My Passport Ultraには「WD Discovery」という専用ユーティリティが付属。ここからバックアップツールの「WD Backup」をインストールできる

 WD DiscoveryからWD Backupをインストールすると、ウィザードの中でバックアップを行なう時間やバックアップ対象のファイルやフォルダーを選択する画面が現われます。ここで細かな設定を行なえば、スケジュールに従って自動的にバックアップが実施されます。なお、デスクトップ上に作成されるWD Backupのアイコンをダブルクリックして起動すれば、バックアップの設定をいつでも自由に変更できます。

WD Backupをインストールする中で、最初のバックアッププランを作成する
バックアップ先となるドライブとして「My Passport」を選択
バックアップのタイミングとバックアップ対象のファイル(フォルダー)を選択
設定が完了してバックアッププランが作成されると、後は自動的にバックアップが行われる

 バックアップしたファイルを復元するには、WD Backupの[復元]タブを開き、復元する場所や対象のファイルを指定します。この際、バックアップした日時を選択することも可能です。たとえばファイルの内容を消した上で間違って上書き保存してしまったといったケースでも、それ以前に取得したバックアップを指定して復元することにより、間違って消してしまう前の状態に戻せます。

バックアップファイルの復元画面。フォルダー/ファイル単位で復元が可能

 今回、MicrosoftのSurface Laptop 2とMy Passport Ultraを組み合わせて実際にバックアップを行ない、その作業時間を計測してみました。その結果、Microsoft Officeなどがインストールされている約46GBのシステムのバックアップに要した時間は約24分、約11.9GBのファイルをWD Backupでバックアップすると約20分かかりました。ただ、前述したとおりWD Backupは更新したファイルだけをバックアップする差分バックアップのため、2回目以降はごく短時間でバックアップが完了します。

 バックアップというと反射的に「めんどう」だと感じるかもしれませんが、WD Backupであれば初回に設定すればあとは自動でバックアップが行なわれるため、手間がかかることはありません。もし、まだバックアップを行なっていないのであれば、My Passport Ultraを活用して安心してパソコンが使える環境を今すぐ整えましょう。

ノートでヘビーに仕事する開発者やエンジニアにもオススメ

 外付けHDDはソフトウェアの開発などを行なう、エンジニアにとっても便利なアイテムです。とくに昨今ではノートパソコンで開発するエンジニアが増えていますが、一方で、モバイル環境のストレージ容量には限りがあるので、開発やテストに利用する仮想環境をノートパソコン上に作ると、ストレージ不足に陥る可能性もあります。そこで、既存の仮想環境のバックアップやクローンを作成する際、内蔵のストレージではなく外付けHDDに保存すれば、容量不足に悩むことはないというわけです。モバイルHDDなので、ノートパソコンと一緒に持ち運ぶのもラクラク、ネットワーク不要なのでいつでも簡単に利用できます。大容量の4TBモデルを使えば、システムのバックアップとひとまとめに運用することも可能でしょう。

仮想マシンを使って開発やテストを行なう際、そのときの環境を丸ごと保存できるクローン機能は便利だが、ストレージ容量を大量に消費してしまう
外付けHDDを使えば、内蔵ストレージの空き容量不足に頭を悩ませずにクローンが作成できる。コンパクトなMy Passport Ultraなら、ノートパソコンの機動性が失われることもない

マルチに使えていざという時にも便利!

 外付けHDDはバックアップ以外に利用できるのも忘れてはならないメリットです。USBメモリでは入りきらないサイズのデータを持ち出す、パソコンのシステムSSDの空きが少ない環境でのサブドライブとして使うなど、“持っていてよかった!”というシチュエーションはたくさんあります。仕事に、趣味に役立つMy Passport Ultraはパソコン環境を一層便利にしてくれるでしょう。

@@ 7月5日編集部注: 6月28日に公開された記事に動画を追加し、更新しました。

[制作協力:Western Digital]