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信頼と軽快さが同居する「ESET Internet Security」 ~窓の杜が10年以上使い続けるワケ
2019年6月20日 06:55
窓の杜編集部は、厳選した1,000本以上のソフトウェアライブラリの中から、信頼性・利便性・コストパフォーマンスなど、総合的な観点から特に秀でていると認めたソフトウェアに“窓の杜RECOMMEND”マークを付与し、推奨しています。“窓の杜RECOMMEND”が日々のソフト選びの参考になれば幸いです。
個人のパソコンに導入するセキュリティソフトの選定は悩ましい。プリインストールされているセキュリティソフトをそのまま使っているだろうか? パソコンの動作が重くなることを嫌って、セキュリティソフトは使わずにWindows標準の「Windows Defender」頼りの方もいるかもしれない。しかし、「Windows Defender」には不適切なコンテンツや詐欺サイトへ誘導するメールやWeb広告などをブロックする機能はない。何らかのセキュリティソフトを導入したいが、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないか。
窓の杜編集部は、1,000本以上のソフトを収録したライブラリを最新の状態に保ち、安全に利用できるようにするため、日々多くのソフトをダウンロードしてインストール、さらに動作確認をしてセキュリティソフトでマルウェアをスキャンするという作業を繰り返している。日本屈指のセキュリティソフトのヘビーユーザーといえるだろう。
そんな窓の杜編集部が、読者にお勧めできると考えているのが「ESET Internet Security」だ。窓の杜で紹介しているセキュリティソフトはどれも信頼のおけるソフトだが、その中でも「ESET Internet Security」をお勧めする理由を紹介していこう。
非力なPCでも快適な動作 ~Officeソフトの起動では「Windows Defender」より高速
「ESET Internet Security」は、ウイルス対策で30年以上の実績があるスロバキアの企業“ESET(イーセット)”社が提供するセキュリティソフトだ。“軽快な動作”・“誤検知率の低さ”・“検知率の高さ”に定評があり、大学や大手企業など、国内法人だけでも約391,000社(2018年12月時点)の導入実績がある。セキュリティソフトの第三者評価組織“AV-Comparatives”によって2019年3月に実施された最新の評価テストでも多くの賞を獲得している。
軽快な動作は「ESET Internet Security」の特徴のひとつだ。安全性が高くても、他のアプリでの作業の邪魔になるなら利便性が低くなってしまう。安全性と利便性はトレードオフなのか? ベンチマークソフトの「PC Mark 10」を使って「ESET Internet Security」の実力を見てみよう。まずは「Windows Defender」のみの状態と「ESET Internet Security」導入時におけるアプリの起動時間の違いだ。
WebブラウザーとOfficeソフトがパソコンの一般的な用途だろう。アプリの起動時間のシミュレーション結果は、画面右上の[App Start-up Score]の項目で確認できる。[Writer warm start/Writer cold start]が、Officeソフトの起動時間に該当する。“warm”はバックグラウンドでアプリが読み込まれている状態からの起動、“cold”はアプリの初回起動が想定されている。「Windows Defender」のみでは、2.588s/6.541s、「ESET Internet Security」導入時では、2.467s/3.722sとなった。Officeソフトの“cold start”では「ESET Internet Security」の方が3秒近くも高速に起動するという結果となった。Officeソフトの利用がメインであれば、「ESET Internet Security」を利用するメリットは高い。
[Chromium warm start/Chromium cold start][Firefox warm start/Firefox cold start]は、WebブラウザーのChromeとFirefoxに該当する。「Windows Defender」のみで、Chrome:0.630s/1.441s、Firefox:1.309s/2.522s、「ESET Internet Security」導入時は、Chrome:0.715s/1.052s、Firefox:1.243s/1.667sとなった。
こちらも僅差ではあるが「ESET Internet Security」導入時の方がWebブラウザーの起動は速い。ノートパソコンやタブレット型など、非力なPCでも安定して利用できるといえる。
続けてWebサイト表示速度について、Webブラウザー向けのベンチマーク「Speedometer 2.0」で検証してみよう。「Speedometer 2.0」は、Webアプリケーションの操作をシミュレーションする。“Ember.js”、“Backbone.js”、“AngularJS”、“jQuery”、“Flight”、“React”などの人気ライブラリ・フレームワークを用いてタスク管理を行うサンプルアプリ“TodoMVC”を実装し、ToDoの追加・削除・補完といったユーザー操作をシミュレーションする。ここでは「Microsoft Edge」を使って「Windows Defender」のみの状態と「ESET Internet Security」導入時で比較した。
「Windows Defender」のみで、26.5Runs/Minute、「ESET Internet Security」導入時は、22.5Runs/Minuteの結果となった。Webブラウザーの種類でも、10~20Runs/Minuteの差があるため、「ESET Internet Security」導入前後で速度差を実感することはないだろう。
セキュリティソフトの第三者評価組織“AV-Comparatives”のパフォーマンステストでは、ファイルのコピー、圧縮・展開、アプリのインストール・アンインストール、アプリの起動、ファイルのダウンロード、Webサイトの閲覧速度について評価されているので参考にして欲しい。「ESET Internet Security」は、最高評価の「Advanced+」を獲得している。
なお、「ESET Internet Security」には“ゲームモード”も用意されている。“ゲームモード”は、システムの保護はバックグラウンドで続行されるが、CPUの使用量は抑えられ、ポップアップが非表示となるモードだ。ウイルス定義ファイルのアップデートや定期スキャンなどのスケジュールされたタスクは停止される。快適な操作を保ちたいゲーム中だけでなく、重要なプレゼンテーションなどにも有用だろう。
【窓の杜RECOMMENDポイント❶】 システム負荷の少ないスキャン
多い日には40本以上のソフトをチェックする窓の杜編集部では、システムに対するセキュリティ対策ソフトの負荷は業務効率を左右する非常に重要なポイントだ。10年以上前のことだが、初めて“ESET”を導入した時(当時はアンチウイルスソフト「NOD32」を利用)は、その軽快さに“本当に動作しているのか?”と疑ったほどだ。
現在もその軽快さは他ソフトの1歩先を進んでおり、複数のフォルダーを並行してマルウェアスキャンしてもシステムが重くなるようなことがことは皆無と言っていい。また、スキャン自体も高速で、大量のソフトを効率よくチェックできるため、ストレスなく日々のソフトウェア保守業務を進められる。
トップクラスの誤検知率の低さ
通常のファイルをウイルスと判断してしまう誤検知は、深刻な問題を引き起こす可能性もある。セキュリティソフトの誤検知により、必要なファイルが隔離・削除されてしまえば、アプリが正常に動作しなくなることにもなる。
エンジニアやサポート業務に関わる方はおわかりだろうが、社内でセキュリティの警告があれば、原因の追及・解決に膨大な時間を費やすことになるのだ。頻繁な誤検出の通知は煩わしいだけでなく、セキュリティソフトへの信頼も下がってしまう。
“誤検知率の低さ”も「ESET Internet Security」の特徴だ。“AV-Comparatives”による最新の評価テストのうち、誤検知テストで金賞を獲得した。“AV-Comparatives”のWebサイトに公開されている2019年3月に実施されたテスト結果を見てみよう。
「ESET Internet Security」の誤検知数は“1”となっており、トップクラス“no/very few FPs”の評価だ。一例として「Microsoft(Windows Defender)」は“8”、他社と比較しても圧倒的に誤検知率が低いことがわかる。なお、テスト結果はPDF形式でダウンロード可能だ。
【窓の杜RECOMMENDポイント❷】 オンラインソフトを使うなら誤検知の少なさが重要
セキュリティ対策ソフトベンダー各社が“レピュテーション(評判)”を重視するようになったここ数年の間で、ソフトの誤検知は大幅に増加している。窓の杜ではオンラインソフトの最新版を常にチェックしているため、2日に1回程度の頻度で誤検知が発生するようになり、大きな課題となっている。
窓の杜では、たとえ誤検知の可能性が高くてもマルウェアとして検知されたソフトは本当にマルウェアなのかをベンダーに問い合わせ、誤検知であることが確認されるまでライブラリの更新を保留している。そのため、誤検知が発生するとライブラリに最新版のソフトを掲載できないだけでなく、大幅に作業が増えることになってしまう。
これは、オンラインソフトを利用する一般ユーザーにとってもかなり深刻な問題だ。バージョンアップしようとするたびにマルウェアとして検知されることが続けば、常に最新版を利用するモチベーションを下げてしまいかねない。場合によっては誤検知のために脆弱性が存在する危険な旧バージョンを使い続けるといったことが起きる可能性もある。
「ESET Internet Security」は、窓の杜が最新版のソフトを常にチェックする状況においても、ほとんど誤検知が発生しない。ユーザー数が多くなく、“レピュテーション”に利用するサンプルが少ないソフトもある中で、このような誤検知の少なさを実現しているのは驚異的としか言いようがない。
ESET独自技術による高いウイルス検知率
ウイルスの“検知率の高さ”はセキュリティソフトの重要な評価基準だ。「ESET Internet Security」は、2019年3月に実施された“AV-Comparatives”による最新のマルウェア対策テストで高評価の“Advanced”を獲得している。結果を見てみよう。テストの詳細はPDFで確認可能だ。
オンラインの保護率は99.86%と、他社と比較しても大きな差はないレベルと考えられる。「ESET Internet Security」より優れているものもあるが、誤検知数もふまえて考えて欲しい。わずかな差で高い保護率をうたっても、誤検知が多いのは望ましくないだろう。
さらに、ESET製品はイギリスの第三者評価組織“Virus Bulletin”が実施しているウイルス検出テスト“VB100”を、1998年5月から2019年4月までの間に115回パスした実績があり、もちろん「ESET Internet Security」は直近の2019年4月に行われたテストもパスしている。“VB100”をパスするには、マルウェアのサンプルの検知率が99.5%以上、安全なサンプルファイルの誤検知率が0.01%より低い必要があり、「ESET Internet Security」の高い信頼性が伺える。
ウイルスのリアルタイムスキャンや定期スキャンなど、ウイルス検知の拠り所となるのは、ウイルス情報を記述したウイルス定義ファイルだ。しかし、昨今では“未知のウイルス”や既知のウイルスを改変した“亜種ウイルス”などが増加しており、ウイルス定義ファイルの更新が間に合わない“ゼロデイ攻撃”による被害も増えている。
このような攻撃への対処として、30年以上の歴史があるESETでは、遺伝子工学に基づく“ヒューリスティック技術”を採用している。既知のウイルスの特徴や挙動を分析して新種のウイルスの疑わしい振る舞いを認識し、メモリ上に作成した仮想マシンに対象となるプログラムを実行させてウイルスか否かが判別される。「ESET Internet Security」は、ヒューリスティック技術の精度と、優れたメモリ効率により、高速・高精度にウイルスを検知するという。
ここでは紹介しきれなかったが、“AV-Comparatives”サマリーレポート2018では、テスト対象の18社のうち、ESETは金賞、銀賞獲得に加えて、4つのAdvanced+賞、2つのAdvanced賞を受賞。ESETエンドポイントセキュリティとESET Remote Administratorにおいて、Approved Business Product賞を受賞したことが報告されている。
【窓の杜RECOMMENDポイント❸】 問題が発生した際のサポートも充実
誤検知が極端に少ない「ESET Internet Security」といえど、ごくたまに誤検知が発生することがある。前述の通り、編集部でソフトの誤検知について問い合わせをするのだが、その際の対応もとても迅速だ。
あるソフトの作者サイトがブロックされた際には、Webフォームで調査の依頼を送った翌日、調査に必要なデータが記載されたメールがサポートセンターから送られてきた。データを添付して返信すると、次の日には定義データベースが修正され、そのサイトへアクセスできるようになっていた。わずか2日で対応が完了したことになる。
また、メールのコミュニケーションもしっかりとした日本語で対応してくれるため、負担感も少なく、どんな情報が必要なのかも的確だ。上記の例でいえば、報告の翌日に届いたメールに調査に必要なデータとそのデータを取得する方法が簡潔に記載されており、迷わずデータを用意することができた。こういったコミュニケーションが円滑に行えることも「ESET Internet Security」をお勧めする理由だ。