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「Firefox」で“見えないFlashコンテンツ”がブロックされるように。8月より実施

“NPAPI”プラグインは2017年3月でFlashを除き全面廃止

公式ブログ“Future Releases”

 Mozillaは20日(米国時間)、「Firefox」で一部のFlashコンテンツをブロックする方針を明らかにした。公式ブログ“Future Releases”によると、この施策は8月から実施されるという。

 近年、Mozillaは「Adobe Flash Player」プラグインによって提供されてきた機能を代替するためにWeb標準APIの整備を進めてきた。その結果、Webサービスの「Adobe Flash Player」依存は次第に弱まり、プラグインを起因とする「Firefox」のクラッシュは減ってきているという。

 そこでMozillaは、この傾向を後押しするために“ユーザーからは見えないFlashコンテンツ”をブロックすることにした。この施策により「Adobe Flash Player」プラグインのクラッシュやハングアップは最大10%削減できると見込まれており、セキュリティの強化、バッテリー消費の抑制、Webページの読み込み時間の短縮、Webブラウザーの応答性の改善といったメリットが得られる。

 なお、Webサイトの互換性問題を最小限に抑えるため、ブロックリストへの追加には十分な時間を費やして吟味が行われるとのこと。そのため、ユーザーへの影響は限定的になる見込みだ。また、こうした“見えないFlashコンテンツ”は広告が実際にユーザーから見える状態にあるかどうか(Viewability)を計測するために用いられていることが多いが、Mozillaは代替となるAPIを提供するという。

 そのほかにも、同ブログでは“NPAPI”プラグインの廃止スケジュールについても言及されている。

 Mozillaは昨年、「Adobe Flash Player」を除くすべての“NPAPI”プラグインを廃止する計画をすでに公表しているが、これは2017年3月に実施されるとのこと。廃止対象から除外されている「Adobe Flash Player」プラグインも“click-to-activate”の対象となり、ユーザーがFlashコンテンツをクリックして明示的に読み込みを許可しない限り実行されなくなる。

 ただし、延長サポート版「Firefox ESR」は別で、移行に時間を要するユーザーへ配慮して「Silverlight」や「Java」などのプラグインが2018年初頭までサポートされる予定。