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「Visual Studio Code」の10月更新、オレンジのアプリアイコンが大不評で青に戻される

機能面ではマルチルートワークスペースと垂直パネルの導入に注目

「Visual Studio Code」v1.18.0

 米Microsoft Corporationは9日(日本時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の10月アップデート(v1.18.0)を公開した。本バージョンでは、チューニングにより起動速度やレンダリング速度が大きく向上。「TypeScript 2.6.1」の同梱、マルチルートワークスペース・垂直パネルの導入をはじめとするさまざまな改善が施されている。

 「Visual Studio Code」をアップデートしてまず目につくのが、前バージョンでオレンジ色に変更されたアプリケーションアイコンが再び青色になったことだろう。アプリケーションアイコンのデザインを巡る紆余曲折は公式ブログにまとめられているが、従来の落ち着いた青色からビビッドなオレンジ色へいきなり変更したのはやや性急な判断で、ユーザーの猛反対により撤回を強いられた格好だ。開発チームは色以外のフィードバックにも耳を傾け、今後もアイコンを改善していきたいとしている。なお、開発版(Insider)のアイコンは緑色のままで据え置かれている。

アプリケーションアイコンを青色に戻すことを提案するイシュー

 さて、本バージョンにおけるユーザーインターフェイス関連の変更の目玉は、マルチルートワークスペースが安定版としてリリースされたことだろう。従来の「Visual Studio Code」は単一のフォルダーをワークスペースのルート(トップフォルダー)とするシンプルな方法を採用してきたが、最新版ではルートを複数持てるようになった。ドラッグ&ドロップでファイルを移動する際に警告が表示されるようになったが、これは無効化することも可能。

 一方、新たに採用された垂直パネルもユーザーからの要望が大きかった機能であるという。特にワイド画面では有用で、統合ターミナルや出力画面、デバッグコンソールなどをエディターの横に並べて配置できる。

マルチルートワークスペースが安定版に。ドラッグ&ドロップでファイルを移動する際に警告する機能も
統合ターミナルを垂直パネルで表示

 また、開発機能においても多くの機能改善が施されている。たとえばファイルエクスプローラーでは「Git」のステータスが表示できるようになったほか、保留中の変更をインラインで確認する機能が追加された。ステージングやアンドゥを行うことも可能。JavaScript/TypeScriptではローカル変数を抽出してリファクタリングする機能や、欠けている“@types”定義を自動インポートする機能がサポートされている。

 「Visual Studio Code」はWindows/Mac/Linuxに対応するフリーソフトで、現在、本ソフトの公式サイトからダウンロード可能。すでに利用している場合は、自動更新機能を用いてアップデートすることもできる。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Code」安定版
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10およびMac/Linux
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.18.0(17/11/09)