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フリーの高機能コードエディター「Visual Studio Code」の1月アップデートが公開

多数の機能改善、旧版にはリモートから任意コードの実行を許す脆弱性があるので注意

「Visual Studio Code」v1.20

 米Microsoft Corporationは7日(日本時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の1月アップデート(v1.20)を公開した。本バージョンでは「TypeScript 2.7.1」を同梱したほか、さまざまな機能改善や不具合の修正が行われている。

 まず、扱っているドキュメントをツリー表示する“ファイル エクスプローラー”で複数選択がサポートされた。複数のファイルを選択して一度にアクションを実行することが可能。また、エラーのあるドキュメントにインジケーターが追加され、問題のある文書へすばやくアクセスできるようになった。256MBを超えるサイズのドキュメントや管理者権限を要するドキュメントの保存が行えるようになったのも、今回のアップデートの改善点だ。

 さらに、設定の検索機能では自然言語検索が導入された。単語の言い換えや入力ミス、活用などを考慮した検索が行えるようになり、目的の設定項目を探しやすくなった。また、画像のプレビューでは、ズームイン・ズームアウトをサポート。[Ctrl]キーを押しながらマウスホイールを操作すると、画像を拡大・縮小できるようになった。アクセシビリティ機能も拡充されており、統合ターミナルではスクリーンリーダーがサポートされた。

 開発者向けの新機能としては、“Git submodule”のサポートなどが目玉となる。そのほかにも、マルチルートワークスペースのデバッグが改善され、たとえばクライアントとサーバーのソースコードを1つのワークスペースで扱い、両方の起動構成を記述できるようになった。また、ファイルタイプを問わず利用できるグローバルスニペットがサポートされた。クイック修正機能も強化され、JavaScript/TypeScriptでは同じ修正をファイル全体に適用するオプションが追加されている。

 「Visual Studio Code」はWindows/Mac/Linuxに対応するフリーソフトで、現在、本ソフトの公式サイトからダウンロード可能。すでに利用している場合は、自動更新機能を用いてアップデートすることもできる。

 なお、2つ前のバージョンv1.19.2では「Electron」アプリに影響する深刻な脆弱性が修正されているので注意。常に最新版を利用することをお勧めする。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Code」安定版
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10およびMac/Linux
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.20(18/02/07)