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「Opera 50」が正式公開、ビットコインの採掘を防止する機能を広告ブロッカーに統合

“Chromecast”のビルトイン対応、VR 360度ビデオ機能の強化、PDF保存機能なども

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ビットコインの採掘を防止する機能を広告ブロッカーに統合

 ノルウェーのOpera Software ASAは4日(現地時間)、デスクトップ向けWebブラウザー「Opera」の最新安定版「Opera 50」を正式公開した。バージョン“50”という節目を迎えた今回のアップデートでは、暗号通貨“Bitcoin(ビットコイン)”のマイニング(採掘)を防止する機能を新たに導入。“Chromecast”がビルトインでサポートされるなど、さまざまな機能改善が施されている。

 Webサイトのマネタイズ手法として最近注目を集めているのが、閲覧者のPCリソースを使ってビットコインを採掘する方法だ。オンライン広告に頼らず運営費を捻出する方法としては確かに魅力的だが、なかにはユーザーに無断でマイニングを行うケースも見られる。こうした行為はシステムのパフォーマンスの低下やバッテリーの過剰消費を招くので、ユーザー側で拒否する仕組みが望まれるところだ。

 「Opera」のマイニング防止機能は広告ブロッカーに内蔵されており、[設定]画面の“広告のブロック”欄にある[NoCoin]オプションをONにすれば利用可能。広告ブロック機能を利用せずにマイニング防止機能だけを利用したい場合は、[NoCoin]オプションをONにした状態で[EasyList]オプションを無効化すればよい。

 一方、“Chromecast”のサポートは[設定]画面の[ブラウザ]タブにある“ユーザーインターフェイス”欄で有効化することが可能。[Chromecast サポートを有効にする]というチェックをONにすると、Webページの右クリックメニューに[キャスト]コマンドが追加される。使い方は「Google Chrome」とほぼ同じで、デスクトップや閲覧中のタブ、“YouTube”をはじめとするビデオコンテンツをリビングの大画面TVなどに映して楽しめる。

“Chromecast”のサポートは[設定]画面の[ブラウザ]タブにある“ユーザーインターフェイス”欄で有効化できる
“Chromecast”の使い方は「Google Chrome」とほぼ同じ

 そのほかにも、VRヘッドセットを利用した360度ビデオの再生機能が強化。Oculus社の協力を得て“Oculus Rift”の正式サポートを実現したほか、GPUが“YouTube”のVP8/VP9コーデックに対応していない環境のためにソフトウェアレンダリングが新たに実装された。また、WebページをPDF形式で保存する機能が追加。タブの右クリックメニューが強化されたほか、通貨換算機能では“Bitcoin”“Ethereum”“Litecoin”などの暗号通貨が新たにサポートされている。

 「Opera」はWindows/Mac/Linuxなどに対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからダウンロードすることもできる。すでにインストール済みの場合は、自動更新機能を利用してアップデートすることも可能。