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「Google Chrome 67」ではVR対応が強化 ~ベータテスト中

“Generic Sensor API”が新たにサポート、“WebXR Device API”も“Origin Trial”に

公式ブログ“Chromium Blog”

 「Google Chrome」の次期バージョン「Google Chrome 67」では“Generic Sensor API”が新たにサポートされるほか、“WebXR Device API”が“Origin Trial”としてサポートされる。米Googleが4月30日(現地時間)付けで更新した公式ブログ“Chromium Blog”の記事で案内されている。

 “Generic Sensor API”は、デバイスに搭載されているセンサー類をWebアプリケーションから汎用的に扱えるようにするAPI。加速度センサーやジャイロスコープといったセンサー類へのアクセスは仮想現実(VR)アプリケーションの実装に不可欠で、これまでも個別にAPIが実装されてきた。しかし、新しいセンサーをサポートするたびにAPIを増やすわけにはいかず、より汎用的なAPIの枠組みが求められていた。新しい“Generic Sensor API”はセキュリティも考慮されており、“Permissions API”と統合されているのもメリットだ。

 一方、“WebXR Device API”は仮想現実(VR)や拡張現実(AR)のためのアクセサリー類へのWebアクセスを提供する。VRヘッドセットが代表的なターゲットとなるが、360度ビデオや没入型環境で完了する2D/3Dビデオなども“WebXR Device API”の対象に含まれるという。

 ちなみに、“Origin Trial”とは“webkit-*”“moz-*”などのベンダープレフィックスに頼らない、先行実装機能をテストするために設けられた仕組み。Webブラウザーに期間限定のトークンを発行してもらい、それが有効な環境でのみ先行実装機能が利用できるようになっており、策定段階の仕様が一般に広まり、それを前提としたアプリケーションが世に出回り、定着してしまうのを防止する。

 そのほかにも、HTTPベースの“Public Key Pinning(HPKP)”や、非セキュアコンテキスト(ようするにHTTP接続)における“AppCache”が非推奨となる。「Google Chrome 69」では完全な削除が計画されているので、早めのテストをお勧めする。