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「Google Chrome 66」が正式版に ~新しい開発者機能とセキュリティ・安定性の向上策

“Spectre”緩和に効果のある“サイト分離”のテストが一部で開始。脆弱性修正は62件

「Google Chrome」v66.0.3359.117

 米Google Inc.は17日(現地時間)、Webブラウザー「Google Chrome」の最新安定版v66.0.3359.117を公開した。「Google Chrome 66」では“CSS Typed OM”や“AudioWorklet”といった開発者機能を新たにサポート。そのほかにもさまざまな改善や修正が施されている。

 セキュリティ面でのトピックとしては、2016年6月1日以前にSymantecのレガシーPKIによって発行された証明書への信頼が取り除かれることが挙げられる。ベンダーによる周知やサイト管理者による対応は進んでいるものの、Webサイトによっては不具合が生じる可能性はある。

“chrome://flags/#site-isolation-trial-opt-out”フラグ

 さらに、「Google Chrome 66」では“Spectre”脆弱性の緩和に効果のあるセキュリティ機能“Site Isolation(サイト分離)”のテストが一部で開始されるとのこと。機能が有効化された環境で大きな問題がなければ、より広範に導入される予定だ。もしこの機能が原因で不具合が発生した場合は、“chrome://flags/#site-isolation-trial-opt-out”フラグへアクセスして設定を“Opt-out”に変更するとよい。また、可能であればフィードバックを送るようにしよう。

 そのほかにも、外部アプリのコードインジェクションが原因のクラッシュが発生すると、それをユーザーに警告し、そのアプリを更新または削除するように促す機能が追加されている。

 なお、今回のアップデートではセキュリティ問題に関わる修正も行われているので注意。同社の公式ブログによると修正された脆弱性は、全部で62件。深刻度の内訳は同社の基準で最高の“Critical”が2件、4段階中上から2番目の“High”が6件、上から3番目の“Medium”が16件、最低の“Low”が10件などとなっている。

 「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10に対応する。すでに利用している場合は、自動更新機能でアップデートすることもできる。