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「Google Chrome 66」では“CSS Typed OM”や“AudioWorklet”などが利用可能に

“canvas”要素への画像のレンダリングを合理化。非同期のクリップボードAPIなども

公式ブログ“Chromium Blog”

 米Googleは21日(現地時間)、公式ブログ“Chromium Blog”で、「Google Chrome 66」のベータ版に導入された新機能や改善を明らかにした。「Google Chrome 66」では“canvas”要素で“ImageBitmap”のレンダリングコンテキストがサポートされるほか、“CSS Typed Object Model”、非同期のクリップボードAPI、“AudioWorklet”といった新しい技術が導入されるという。

 歴史的な事情により、“canvas”要素へ画像をレンダリングするには、一度“img”タグを生成して、その内容を“canvas”へコピーする必要がある。「Google Chrome 66」ではこれが合理化され、“canvas”要素からコンテキストを取得して直接画像をレンダリングできるようになる。画像のコピーをいくつもメモリに格納するといった無駄を排し、より効率的にレンダリングを行うことが可能。

 “CSS Typed Object Model(OM)”は、JavaScriptからCSSプロパティに値を渡す際、文字列ではなく型付きのJavaScriptオブジェクトとして渡せるようにしたもの。CSSエンジンが文字列を解釈する際のオーバーヘッドを減らし、より効率よく処理できるようになる。開発者にとっても、保守の容易なコードを書くことができるなどのメリットがある。

 “AudioWorklet”は、既存の“ScriptProcessorNode”に存在するいくつかの問題を解決した“Web Audio”の新しいインターフェイス。カスタム音声処理をメインスレッドではなくオーディオスレッドで行うことで、ユーザーインターフェイスのカクツキやサウンドのノイズを抑えることができる。

 「Google Chrome」ベータ版はWindows/Mac/Linuxに対応するフリーソフトで、現在、同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10で利用できる。

ソフトウェア情報

「Google Chrome」Windows向けベータ版
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
66.0.3359.33(18/03/19)