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「Google Chrome 66」で導入されたばかりの音声の自動再生対策、不具合で一時撤回

「Google Chrome 70」で再度有効化される予定

“Web Audio API”の自動再生ポリシー削除に伴うトラブルを報告した問題(issue)ページ

 「Google Chrome 66」で導入された“Web Audio API”自動再生ポリシーが削除された。たまたま開いたWebサイトでいきなり音声が再生されて驚くといったアクシデントを防止するために導入された機能だが、一部コンテンツが正常に再生できなくなるなどの問題が多数報告されていたようだ。自動再生ポリシーの削除は、15日にリリースされた「Google Chrome」v66.0.3359.181ですでに導入済み。

 「Chromium」(「Google Chrome」のベースとなっているオープンソースの開発プロジェクト)の問題を管理・議論するWebサイト“bugs.chromium.org”に立てられた問題(issue)ページによると、新しい自動再生ポリシーに抵触して初期状態で無音化(ミュート)されたコンテンツのうち、一部で音声を有効化できないケースがあるようだ。また、演出のために特定の条件に合致するまでオーディオエフェクトの再生を遅らせている場合に、「Google Chrome」の機能とバッティングして不具合が発生するケースも報告されている。音の演出が重要な意味を持つアート系のWebサイトやゲームコンテンツでは、大きな仕様変更が必要となる。

 なお、この措置は一時的なもので、「Google Chrome 70」で再度有効化されるという。開発チームは、仕様変更に伴う影響の告知が十分でなかったことを謝罪するとともに、他のオプションの導入も検討するとしている。