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プラグイン・レガシーアドオン対応のFirefox派生ブラウザー「Pale Moon」がv28.0に
“Goanna”、“SpiderMonkey”、マルチメディア対応を強化。レガシー要素への対応は継続
2018年8月22日 06:15
「Pale Moon」の最新版v28.0.0が、8月16日に公開された。「Pale Moon」は「Firefox」からフォーク(分岐)したオープンソースのWebブラウザー。“Gecko”から派生した独自のレイアウトエンジン“Goanna”をメンテナンスしており、「Firefox」ではすでにサポートされなくなったプラグインやレガシーアドオン、完全テーマ(軽量テーマとは異なり、ブラウザーの細部までカスタマイズできるテーマ)が利用できるのが特徴だ。
メジャーバージョンアップとなるv28.0.0では、レイアウトエンジン“Goanna”が“CSS Grid Layout”などをサポートする第4世代へとアップグレード。JavaScriptエンジン“SpiderMonkey”も拡充され、主要ブラウザーがサポートしているECMAScript標準の多くが利用できるようになった。“Fetch API”、“Web Animations API”、“Web Crypto API”といった新しいAPIへの対応も進んでおり、モダンなサイトを閲覧できない問題、パフォーマンスを引き出せない問題の多くが解決された。
また、マルチメディア関連の機能も強化。動画ストリーミングサービスとの互換性が向上したほか、FLACでエンコードされたオーディオの再生がサポートされた。高度な2D/3D表現で欠かせない“WebGL 2” もサポートされている。
そのほかにも、開発者ツールの刷新やログインマネージャーのアップデートが行われた。多くの「Pale Moon」ユーザーが期待しているNPAPIプラグイン、完全テーマ、レガシーアドオンに関しても、サポートの継続が明言されている。ただし、新しいアドオン形式“WebExtensions”がサポートされることは今後ともないとのこと。また、「Pale Moon」対応を明言していないアドオンの利用に関しては、基本的に自己責任となる。「Firefox」向けアドオンのすべて「Pale Moon」でも利用できるとは限らない点については注意したい。
「Pale Moon」はWindows/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在本ソフトの公式サイトからダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「Pale Moon」
- 【著作権者】
- Moonchild Productions
- 【対応OS】
- Windows/Linux(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 28.0.0(18/08/16)