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複数の画像で同じ範囲を選択できるようになった画像編集ツール「paint.net」v4.1
GPUを使ってエフェクトをレンダリングする機能が実装、新たなエフェクトも追加された
2018年9月10日 06:30
米dotPDNは5日(現地時間)、画像編集ツール「paint.net」の最新正式版v4.1を公開した。今回のアップデートでは、複数の画像で同じ形状・同じ形で範囲選択する機能などが追加されている。
複数の画像で同じ範囲を選択するには、まず[四角形選択][なげなわ選択]といった選択ツールで範囲を選択し、通常と同じようにコピーを行う。次に、他の画像を開いて[編集]メニューの[選択範囲をペースト]-[置換]コマンド([Ctrl]+[Alt]+[Shift]+[V]キー)を押せば、同じ位置が選択される仕組み。
また、[編集]-[選択範囲をペースト]メニューからは、コピーした範囲情報を既存の選択範囲に追加したり、既存の選択範囲から除外するといった処理が可能だ。たとえば、複数の画像の同じ個所をトリミングしたいといった場合の作業を格段に効率化できる。
また、[編集]メニューの[任意コピー]コマンド([Ctrl]+[Alt]+[Shift]+[C]キー)を使うことで画像を除いた選択範囲の情報のみをコピーすることもできる。この情報はJSON形式のテキストでクリップボードにコピーされるため、「メモ帳」などのテキストエディターに張り付けて保存しておき、後日そのテキストをコピーして「paint.net」へ貼り付け、再利用することが可能。
ほかにも、GPUを使ってエフェクトをレンダリングする機能が実装され、新たなエフェクトも追加された。新たに追加されたエフェクトは、正方形の粒子で点描したように画像を変換する[形態学]と、水面に浮いた油膜のような虹色を描画する[乱気流]。[形態学]は[効果]-[デフォルメ]メニューから、[乱気流]は[効果]-[レンダー]メニューから利用できる。また、[効果]-[ぼかし]メニューの[ガウス]や[動作ぼかし]などでもGPUを使ったレンダリングが利用されるようになっている。
さらに、[魔法の杖]や[ペイント缶]ツールなどの[許容範囲]スライダーや[ペイントブラシ]や[スタンプ]ツールなどの[硬度]スライダーの両端に、[-][+]ボタンが追加された。このボタンを押すことでスライダーの値を1ポイントずつ増減させられるため、値を微調整する際に重宝するだろう。
そのほか、[選択されたピクセルの移動]ツールの[品質]プルダウンリストに[双三次](バイキュービック法)が追加されるなどの変更が施されている。
「paint.net」には、インストーラーを利用してセットアップする“クラシック版”と、“Microsoft ストア”から簡単にインストールできる“ストア版”の2つがラインナップされている。クラシック版は寄付歓迎のフリーソフトで、現在本ソフトの公式サイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。ストア版はWindows 10にのみ対応しており、価格は820円(税込み)。執筆時現在、50%OFFの410円で提供されている。
ソフトウェア情報
- 「paint.net」
- 【著作権者】
- dotPDN LLC、Rick Brewster 氏、contributors
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/8.1/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 4.1(18/09/05)