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Adobe、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」の“バージョン 2019”を公開

予告されていた脆弱性の修正も行われる

Adobe、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」の“バージョン 2019”を公開

 米Adobe Systemsは10月2日(現地時間)、「Acrobat DC」および「Acrobat Reader DC」の最新版“バージョン 2019”(v2019.008.20071)を公開した。ドキュメントの共有に関わる作業をデスクトップ、モバイル、ウェブで共通化することを狙った新しいインターフェイスが導入されている。

 “バージョン 2019”のホーム画面は、“最近使用したファイル”の一覧、リアクションが必要なドキュメントを掲示する“To Do”カード、クラウドのファイルも含めて検索できる“Unified search”ボックス、通知、状況に応じて必要なコマンドを表示する“コンテキスト ペイン”、共有ファイルの追跡・管理を行う“共有”リストなどから成る。自分のPCに保存しているドキュメントだけでなく、モバイルやクラウドで管理するドキュメントや共有したドキュメントの追跡までを包括しているのが特徴だ。

“バージョン 2019”の新しいホーム画面(A:最近使用したファイルの一覧、B:“To Do”カード、C:検索ボックス、D:通知、E:コンテキスト ペイン、F:共有リスト)
これまでのホーム画面

 また、ドキュメントの共有も簡単になった。“バージョン 2019”では、オプションを指定してクラウドドキュメントへ個別に招待状を送信する、メールで公開リンクを送る、メールにドキュメントを添付するという3つの方法が、ドキュメント画面右側の共有ペインから選択できる。

ドキュメントの共有も簡単に

 そのほかにも、本バージョンでは先日より予告されていた脆弱性の修正も行われている。

 同社が公開したセキュリティ情報(APSB18-30)によると、今回のアップデートで修正された脆弱性はCVE番号ベースで86件。深刻度は、同社基準で3段階中最高の“Critical”ないし上から2番目の“Important”と評価されている。最悪の場合、任意のコードが実行される恐れがあり、同社はすべての製品で適用優先度を“2”と定め、以下のバージョンへの更新を呼び掛けている。


    「Acrobat DC」(Continuous)v2019.008.20071(Windows/Mac)
    「Acrobat Reader DC」(Continuous)v2019.008.20071(Windows/Mac)
    「Acrobat 2017」(Classic 2017)v2017.011.30105(Windows/Mac)
    「Acrobat Reader DC 2017」(Classic 2017)v2017.011.30105(Windows/Mac)
    「Acrobat Reader DC」(Classic 2015)v2015.006.30456(Windows/Mac)
    「Acrobat DC」(Classic 2015)v2015.006.30456(Windows/Mac)

 「Acrobat DC」および「Acrobat Reader DC」はWindows/Macに対応しており、同社のWebサイトからダウンロード可能。すでにインストール済みの場合は、自動アップデート機能で最新版へ更新することができる。