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「Thunderbird 60」への移行で保存されたパスワードと秘密鍵を失う問題 ~v60.3.3で解決

マスターパスワードを利用していたユーザーにのみ影響

「Thunderbird」v60.3.3

 Mozillaは12月5日(米国時間)、メールソフト「Thunderbird」の最新安定版v60.3.3を公開した。本バージョンでは、v60.3.2までのバージョンに含まれていたデータ損失の不具合が修正されている。

 「Thunderbird 60」ではセキュリティデータベースの移行(“key3.db”→“key4.db”、“cert8.db”→“cert9.db”)が行われたが、その際、保存されたパスワードと秘密鍵が削除される不具合があったという。この問題はマスターパスワードを利用していたユーザーにのみ影響する。

 もしv60.3.2およびそれ以前のバージョンへアップデートする際にデータを失ってしまった場合は、バックアップから“key3.db”ファイルを復元し、v60.3.3でセキュリティデータベースの移行を完了させればよいようだ。バックアップを取っていない場合の対処方法は案内されていない。

 そのほかにも、本バージョンではアドレス帳の検索と自動補完が遅い問題や、非ASCII文字が含まれている場合に大文字(*)、斜体(/)、下線(_)といったテキスト装飾コードが機能していなかった問題、メッセージの作成中にプロパティパネルからリンク先を削除したにもかかわらずリンクそのものは除去されない問題などが修正された。

 「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/Server 2008 R2以降に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。すでに利用している場合は、自動更新機能を用いてアップデートすることも可能。