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「Thunderbird」v60.5.0が正式公開 ~WeTransfer/Dropboxで巨大ファイルを添付可能に

“Critical”2件を含む4件の脆弱性も修正

「Thunderbird」v60.5.0

 Mozillaは1月29日(米国時間)、メールソフト「Thunderbird」の最新安定版v60.5.0を公開した。本バージョンでは、“FileLink”プロバイダーとして新たに“WeTransfer”がデフォルトでサポートされた。

 “FileLink”とは、サイズの大きな添付ファイルをクラウドストレージを介してやり取りする「Thunderbird」の仕組み。メールの送受信にかかる時間が短縮される点や、メールボックスの容量を節約できる点がメリット。以前はレガシーアドオンでしか利用できなかったが、前バージョンのv60.4.0で“WebExtensions”ベースの拡張機能でもサポートされた。

 「Thunderbird」v60.5.0の“FileLink”では、“Box”に加え、新たに“WeTransfer”が初期状態でサポートされた。また、アドオンを追加すれば“Dropbox”などを利用することも可能だ。

“Box”に加え、新たに“WeTransfer”が初期状態でサポートされる。アドオンを追加すれば“Dropbox”などを利用することも可能

 そのほかにも、ローカルのXML定義ファイルを読み込むことで“OpenSearch”準拠の検索エンジンが追加できるようになった。一部のロケールではデフォルトで“Google”と“DuckDuckGo”がプリセットされている。また、アカウントの作成処理が改善され、「Microsoft Exchange」プロトコルのメールサーバーを検出できるようになった。「Owl for Exchange」(有償)などのサードパーティー製アドオンを導入すれば、“Outlook Web Access(OWA)”のアカウントを簡単に追加できる。

ローカルのXML定義ファイルを読み込むことで“OpenSearch”準拠の検索エンジンが追加できるように

 なお、本バージョンでは脆弱性の修正も行われているので注意。Mozillaが公開したセキュリティアドバイザリによると、修正されたセキュリティ欠陥は全部で4件。深刻度の内訳は、Mozilla基準で4段階中最高の“Critical”が2件、上から2番目の“High”が1件、最低の“Low”が1件となっている。「Thunderbird」は初期設定でJavaScriptが無効になっているため「Firefox」ほどのリスクはないが、有効にしている場合は注意したい。

 「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/Server 2008 R2以降に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。自動更新機能を利用したアップデートも可能だ。