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線画も賢く塗りつぶせる「GIMP 2.10.10」が登場 ~フリーの画像編集ソフト
修飾キーを使ってカラーピッカーやレイヤー選択が行えるなど、使い勝手も向上
2019年4月10日 06:30
オープンソースの画像編集ソフト「GIMP」の最新安定版v2.10.10が、4月7日に公開された。今回のアップデートでは、DDS(DirectDraw Surface)形式の画像ファイルが初期サポートされたほか、画像処理エンジン「GEGL」に多くの改良が施された。使い勝手の向上を図った新機能も多数導入されている。
まず、バケツ塗りつぶしツールに“線画検出モード”、別名“スマート着色(Smart Colorization)”が追加された。これは線がキッチリ閉じていなくても、意図した領域を適切に認識して塗りつぶしてくれる機能で、紙に書いた絵をスキャンして着色したい場合などに非常に役立つ。また、類似色の塗りつぶしや線画検出による塗りつぶしを行う際、マウスのドラッグが利用できるようになった。何度もボタンをクリックしなくても、マウスをドラッグすれば追加の塗りつぶしが可能だ。
また、操作性の改善にも力が入れられている。たとえば、ペイントツールの利用中に[Ctrl]キーを押すと、ツールを一時的にカラーピッカーへ切り替えることが可能。クリックすれば、カーソル位置の色を描画色にすることができる。また、レイヤーの選択操作も改善。[Alt]キーを押しながらマウスカーソルを移動させると、その位置にあるレイヤーの名前をステータスバーでチェックできるようになった。そのままホイールクリックすれば、当該レイヤーをすばやく選択できる。
そのほかにも、変形ツールやクリップボードデータを利用したブラシ・パターンの作成機能などが改善された。ラスターブラシはまだ8bitだが、パラメトリックブラシはv2.10.10で32bit化された。ラスターブラシの32bit化も作業が進行中であるという。
「GIMP」は、Windows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在同プロジェクトの公式サイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7以降に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「GIMP for Windows」
- 【著作権者】
- Spencer Kimball, Peter Mattis and the GIMP Development Team
- 【対応OS】
- Windows 7以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 2.10.10(19/04/07)