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「.NET Core 3.0」の後継は「.NET 5」 ~2020年11月にリリースへ

Windows/Linux/macOS/iOS/Android/tvOS/watchOS/WebAssemblyの開発を単一でカバー

Windows/Linux/macOS/iOS/Android/tvOS/watchOS/WebAssemblyの開発を単一でカバーする「.NET 5」

 米Microsoftは5月6日(現地時間)、「.NET 5」を発表した。「.NET 5」は、「.NET Core 3.0」の後継バージョン。「.NET」には現在「.NET Framework」、「.NET Core」、「Mono」という3つの実装が存在するが、それらが1つに統合され、Windows/Linux/macOS/iOS/Android/tvOS/watchOS/WebAssemblyを単一のプラットフォームでカバーできるようになる。

 「.NET 5」のプレビューリリースは、2020年前半になる見込み。正式リリースは2020年11月が予定されている。その後は1年に1回、毎年11月にメジャーバージョンがリリースされ、偶数バージョンが長期サポート(LTS)版となる。ちなみに、「.NET Core 3.0」は今年9月、長期サポート版の「.NET Core 3.1」は今年11月にリリースされる予定。

「.NET」のロードマップ

 バージョン“4”がスキップされたのは、「.NET Framework」との重複を避け、ユーザーの混乱を招かないようにするためだ。また、「.NET Framework」「.NET Core」という区別はなくなるため、名前もシンプルな「.NET」に改められるとのこと(「PowerShell」でも同様のリブランドが実施されている)。必要であれば「.NET Core」という名前を使い続けることもできる。

 機能面では、「.NET Core」のランタイムである「CoreCLR」で、静的コンパイル(AOT)、フットプリントの削減、省メモリ化、OSサポートの拡充といった拡張が行われる。スループットと生産性に優れた実行時(JIT)コンパイラを利用できるプラットフォームを広げる一方で、起動が早く、消費リソースの少ない「Mono」由来のAOTコンパイラも積極的に活用することで、総合的なプラットフォームとしての地位を確立したい考えだ。その一方で、診断機能は整理され、一部のプラットフォームを除き統合される。

 また、Javaとの相互運用がすべてのプラットフォームで利用可能になるほか、Objective-CやSwiftとの相互運用も複数のOSでサポートされるという。