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「Firefox 67」でプロファイルの仕様が変更、複数エディションの並行利用が容易に

“Nightly”や“Beta”、“Developer Edition”ごとに専用のプロファイルを利用

「Firefox 67」でプロファイルの仕様が変更、複数エディションの並行利用が容易に

 米国時間5月21日にリリースされた「Firefox 67」ではプロファイル(ブックマークやパスワード、ユーザー設定項目といったユーザー情報を保存したもの)の仕様が変更された。従来の「Firefox」は“Nightly”や“Beta”、“Developer Edition”といった複数のエディションで同じプロファイルを共有する仕様だったが、「Firefox 67」以降ではそれぞれに専用のプロファイルが用意されるようになった。“firefox.exe -P”コマンドでプロファイルを作成・管理する手間が省けるので、同じ環境で異なるエディションの「Firefox」を共存させるのが容易になる。

“firefox.exe -P”コマンドでプロファイルを作成・管理。この機能も残される

 この仕様変更により、ユーザーデータや「Firefox」のカスタマイズが失われることはないとのこと。既存のプロファイルはすべて保持され、変更後最初に開かれた「Firefox」に関連付けられる。エディション間でデータを同期させたい場合は、“Firefox Sync”を活用するとよい。

 なお、企業向けの長期サポート版「Firefox ESR」でも同様の変更が行われる予定だが、次のメジャーバージョンアップを待つ必要がある。また、「Firefox」のダウングレードはプロファイルを破壊する恐れがあるためお勧めできない。どうしてもダウングレードする必要がある場合は、オプションに“--allow-downgrade”を指定してコマンドラインから起動し、プロファイルのダウングレード保護を有効化するとよい。

バージョンダウンによるプロファイル破損に注意

 ちなみに、「Google Chrome」は以前より安定版・ベータ版・開発版を同一環境で共存させることが可能。「Chromium」ベースとなる次期「Microsoft Edge」も複数の開発チャンネルを同じ環境へインストールできる