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“高度な保護機能プログラム”が拡充、「Google Chrome」に追加のダウンロード保護を提供

報道従事者や政財界人など、とくに攻撃の標的となりやすいユーザーに対する保護プログラム

“高度な保護機能プログラム”が「Google Chrome」へ拡充

 米Googleは8月6日(現地時間)、ジャーナリストや活動家、政治家、ビジネスリーダーなど、とくに攻撃の標的となりやすいユーザーに対して提供している“高度な保護機能プログラム(Advanced Protection Program)”を拡充。「Google Chrome」の同期機能を有効化したユーザーに対し、より強力なダウンロード保護の提供を開始すると発表した。

 “高度な保護プログラム”は、高度な公共性をもつ情報と日常的に接していたり、標的型攻撃で得られる金銭的・政治的な利得が大きいといった理由で、2段階認証をはじめとする基本的なセキュリティシステムだけでは不安なユーザーを対象としたセキュリティ機構。フィッシングや情報漏洩、アカウントの乗っ取りといった脅威に対し、追加の保護を提供する(参考記事)。

 しかし、攻撃者の側もメールからリンクを開かせるといった古典的な攻撃から、Webサイトへアクセスするだけでユーザーの知らない間にマルウェアをダウンロード・インストールさせてしまう“ドライブバイダウンロード”攻撃などへ戦略をシフトさせつつあるなど、対策を進めているという。

 そこで、今回の拡充により、“高度な保護プログラム”ユーザーが「Google Chrome」で特定の危険なファイルをダウンロードしようとすると、追加の警告が発せられたり、場合によってはダウンロードのブロックが行われるようになった。「Google Chrome」には“セーフ ブラウジング”と呼ばれるダウンロード保護機能が初めから備わっており、詐欺サイトや悪意あるソフトからユーザーを保護しているが、それだけではカバーできない脅威にも対応できる。