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“Google アカウント”の2段階認証でiPhoneをセキュリティキーとして利用できるように
物理キーがなくてもiPhone/Androidで本人確認。“高度な保護機能プログラム”も身近に
2020年1月16日 11:00
米Googleは1月15日(現地時間)、“Google アカウント”の2段階認証でiPhoneをセキュリティキーとして利用できるようになったと発表した。同社が提供する“高度な保護機能プログラム(Advanced Protection Program)”でも利用できる。
“高度な保護機能プログラム”は、高度な公共性をもつ情報と日常的に接していたり、標的型攻撃で得られる金銭的・政治的な利得が大きいといった理由で、通常のセキュリティだけでは不安なユーザーを対象としたセキュリティ機構。ジャーナリストや活動家、政治家、ビジネスリーダーなどの利用が想定されており、フィッシングや情報漏洩、アカウントの乗っ取りといった脅威に対し、追加の保護を提供する。もちろん、一般ユーザーが利用することも可能。
このプログラムは非常に効果的だが、その一方で、物理的なセキュリティキーを別途に購入し、常に携帯する必要があるなど、運用が煩雑になってしまうのが欠点だった。そこで同社は昨年4月、Androidスマートフォンをセキュリティキー代わりに利用する機能を導入して問題の解決を図ったが、iPhoneはサポートされていなかった。
iPhoneをセキュリティキーとして利用するには、「Google Smart Lock」アプリが必要。アプリに“Google アカウント”でログインし、スマートフォンの組み込みセキュリティキーを登録すると、新しい端末でログインする際、iPhoneに本人確認のための通知が送られ、本人認証が行えるようになる。Androidスマートフォン(7.0以降)の場合は“Google アカウント”のセキュリティ設定で2段階認証プロセスを有効化し、スマートフォンをセキュリティキーとして追加すればよい。
ただし、この本人確認プロセスが利用できるのはログインする端末(Windows 10、macOS、iOS、Chrome OS)で「Google Chrome 79」以降を利用する必要がある。また、ログインする端末とiPhoneの両方でBluetoothがONになっていなければならない(ペアリングは不要)。
SMSで認証コードをやり取りするといった他の2要素認証とは異なり、セキュリティキーを利用する方法はFIDO標準に準拠しており、より高いセキュリティが期待できる。iPhone/Androidスマートフォンを利用しているならば、ぜひセットアップしておきたいところだ。
ソフトウェア情報
- 「Google Smart Lock」
- 【著作権者】
- Google LLC
- 【対応OS】
- iOS 10.0以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.6(20/01/13)