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「Windows Terminal」v0.4がリリース ~選択テキストをスタイル付きでコピー可能に

設定周りも改善。以前のバージョンがクラッシュで試せなかった場合は再挑戦を

「Windows Terminal」v0.4.2382.0

 米Microsoftは8月27日(現地時間)、「Windows Terminal」の最新プレビュー版v0.4を発表した。現在、“Microsoft Store”から無償でダウンロード可能。「Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)」以降で利用できる。

 「Windows Terminal」は、開発者向けカンファレンス“Build 2019”で発表された新しいターミナルアプリ。下位互換性を維持したまま既存のコンソールアプリを拡張するのが難しくなったことから、よりモダンなターミナルアプリが開発されることになった。複数のシェル(PowerShell、WSL/Linuxなど)をタブで切り替えられる点や、UTF-16/UTF-8両対応のテキストバッファー、DirectWrite/DirectXベースのテキストレンダリングエンジンなどが特徴だ。

 本バージョンでは、設定周りの改善やキーバインディングのアップデート、アクセシビリティ機能の強化が行われた。もし以前のバージョンの「Windows Terminal」を試していて、起動時のクラッシュで使用を諦めてしまっていたなら、このバージョンをもう一度試してみるとよいだろう。設定を保存する“Profiles.json”が“RoamingState”フォルダーから“LocalState”フォルダーへ移され、デバイス間での自動同期が行われなくなった結果、あるデバイスにインストールされているフォントが他のデバイスにないというフォントの参照エラーで「Windows Terminal」がクラッシュする問題が修正されている。“Profiles.json”に問題がある場合に、何が間違っているのかを説明するエラーメッセージも追加された。

 キーバインディング関連では、[AltGr]キーの押し下げを検出できるようになった。このキーは欧州系言語のキーボードに搭載されており、特殊文字の入力などに利用する。[Alt]+[Ctrl]キーでも代用できるが、本バージョンでは[Alt]+[Ctrl]キーよりも先に[AltGr]キーが検知できるようになった。また、タブのドロップダウンを開くショートカット(デフォルトでは[Ctrl]+[Shift]+[Space]キー)が追加された。以前に「Windows Terminal」を利用していた場合、新しいショートカットキーを利用するには一旦“Profiles.json”を削除して「Windows Terminal」を再起動し、“Profiles.json”を再生成する必要があるが、これは将来バージョンで改善されるという。

 そのほかにも、v0.3で導入された“tabTitle”オプションの挙動が変更された。また、選択時に自動でコピーを行う機能や、選択テキストをクリップボードへコピーする際にスタイル付きHTMLデータも併せてコピーする機能も導入された。前者はUnix系のターミナルと挙動を合わせるための改善で、後者はコンソールのコンテンツをスタイル付きで「Outlook」や「Word」などのアプリに埋め込みやすくするためのものだ。

ソフトウェア情報

「Windows Terminal (Preview)」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.4.2382.0(19/08/27)