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「PowerToys」がWindows 10向けにオープンソースで復活 ~プレビュー版が初めて公開

「FancyZones」と「Windows key shortcut guide」の2つが利用可能

Windows 10向け「PowerToys」のプレビュー版を初めて公開

 米Microsoftは9月5日(現地時間)、Windows 10向け「PowerToys」のプレビュー版を初めて公開した。現在、“GitHub”のプロジェクトページからダウンロード可能。ソースコードも公開されており、「Windows 10 バージョン 1803」以降ならば「Visual Studio 2019」でビルドできる。

 「PowerToys」は、Microsoftがかつてパワーユーザー向けに公開していたシステムユーティリティ群。Windows 95時代とWindows XP時代に盛んに開発され、一部のツールは後継OSにも組み込まれている。同社は以前より、この「PowerToys」をオープンソースで復活させる計画を進めていた。

 今回リリースされた“9月アップデート”には、2つのツールが含まれている。いずれもタスクトレイからアクセスできる設定画面でON/OFFの切り替えやカスタマイズが可能。

 1つ目のツールは、ウィンドウのレイアウト管理ツール「FancyZones」だ。Windows 10にはマウスでデスクトップの横端へドラッグしたり、[Windows]+左右矢印キーを押すことで、アクティブウィンドウをデスクトップの左右へスナップ(位置を自動調整して配置)する機能が備わっているが、このツールを利用すればより高度で柔軟なウィンドウスナップが可能。いつも決まったウィンドウの配置で効率よく作業したいといったユーザーのニーズに応えてくれる。

レイアウトエディターでデスクトップ全体をいくつかの“ゾーン”に切り分ける

 このツールを利用するには、まずレイアウトエディターへアクセスし、デスクトップ全体をいくつかの“ゾーン”に切り分け、ウィンドウの配置レイアウトを設計する。プリセットに気に入ったレイアウトがなければ、自分でカスタマイズすることも可能だ。

[Shift]キーを押しながらウィンドウをドラッグすると、“ゾーン”に合わせてウィンドウがスナップ

 設定が完了したら、[Shift]キーを押しながらウィンドウをドラッグしてみよう。すると、マウスの位置に応じた“ゾーン”がハイライトされる。望みの“ゾーン”でウィンドウをドロップすると、その“ゾーン”に合わせてウィンドウの位置とサイズが自動で調整される。

あらかじめ設計したレイアウトでウィンドウをすばやくスナップできる

 もう1つのツールは、キーボードショートカットの“あんちょこ”ツール「Windows key shortcut guide」だ。Windows 10には[Windows]キーと組み合わせて利用できる便利なショートカットキーが数多く用意されているが、そのすべてを把握し、使いこなしているユーザーはあまりいないのではないだろうか。

 しかし、このツールを有効化すれば[Windows]キーの長押しでキーボードショートカットの案内をデスクトップにオーバーレイ表示可能。そのまま[Windows]キーを押したまま追加のキーを押せば、ショートカットキーが発動する。[Windows]キー関連のショートカットに習熟していなくても、ショートカットキーを使いこなすことができるだろう。

[Windows]キーの長押しでキーボードショートカットの案内をデスクトップにオーバーレイ表示

 なお、設定画面ではガイドが表示されるまでの[Windows]キーの長押し時間と、ガイドの表示透明度をカスタマイズ可能だ。

 同社は今後も「PowerToys」をアップデートし、機能を追加していく考えだ。プロジェクトへの貢献も広く募っているので、我こそはと思うユーザーは挑戦してほしい。

ソフトウェア情報

「PowerToys」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.11.0(19/09/05)