ニュース

Adobe、「Adobe Scan」「Adobe Acrobat」「Acrobat Reader」の新機能を発表

モバイル版「Reader」がスマホでのPDF編集に対応、「Scan」には有償アプリでも使われている消しゴムツール

Adobe、「Adobe Scan」「Adobe Acrobat」「Acrobat Reader」の新機能を発表

 米Adobeは10月15日(現地時間)、「Adobe Scan」「Adobe Acrobat」「Acrobat Reader」の新機能を発表した。働き方改革が企業の重要な経営課題となるなか、モバイルデバイスとクラウドを活用した柔軟なコラボレーションを支援する機能が多数導入されている。

モバイル向け「Adobe Scan」アプリ

「Adobe Scan」には有償アプリでも使われている消しゴムツール

 まず、モバイル端末のカメラでドキュメントをスキャンできる無償アプリ「Adobe Scan」では、消しゴムツールがサポートされた。撮影の際に入り込んでしまった汚れや紙の折り目といった不要な要素をその場で消去できる。この技術には「Photoshop」や「Lightroom」などの有償製品で利用されている画像処理技術が応用されているという。

デスクトップ向け「Adobe Acrobat DC」アプリ

 次に、「Adobe Acrobat DC」ではスター機能と“@メンション”がサポートされた。

 スター機能は、重要なファイルや頻繁に使うファイルに“星”を付けてわかりやすくするもの。一見するとメールや写真、音楽アプリでお馴染みの“お気に入り”にも似ているが、スターを付けたファイルが自動でドキュメントクラウドにアップロードされ、モバイルデバイスや他のデスクトップ端末からもアクセスできるのが大きな違いだ。

重要なファイルや頻繁に使うファイルに“星”を付けてクロスデバイスアクセス

 一方、“@メンション”は特定のユーザーに通知を送る。チャットツールや「Microsoft Office」などにも搭載されている機能で、チームメンバーにレビュー(校閲)を依頼したい場合などに役立つ。

特定のユーザーに通知を送る“@メンション”

 そのほかにも、最新版「Adobe Acrobat DC」ではファイルの圧縮やパスワード保護をワンクリックで実行する機能を搭載。既存の文書ファイルまたはスキャナーから読み込んだファイルをもとにフォームを作成する機能を拡充し、白紙からフォームを作成する機能が導入された。また、クラウドサービス「Box」との統合が進められており、今後数カ月以内には「Box」上で「Acrobat」の機能が利用できるようになるという。

 なお、最新版にはセキュリティ関連の修正も含まれている。アップデートを怠らないようにしたい。

モバイル「Adobe Acrobat Reader」アプリ

 モバイル「Acrobatモバイル版アプリ」アプリでは、スマートフォンでのPDF編集がサポートされた。従来はタブレットのみに限定されていたが、iOS/Androidスマートフォンでの簡単な編集が可能となった。

 さらに、“Acrobat Pro DC”の利用登録を行えばテキスト編集、書式設定、画像の追加・回転・サイズ変更といった処理もタッチ操作で簡単に行うことが可能。移動中やプレゼン直前にドキュメントのミスに気が付いても、その場で手軽に修正できる。