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Microsoft、「SQL Server 2019」の一般提供を開始

データの仮想化やビッグデータクラスター、機械学習などが強化ポイント

「SQL Server 2019 Express Edition」

 米Microsoftは11月4日(現地時間)、データベースサーバー「SQL Server」の新バージョン「SQL Server 2019」(15.x)の一般提供を開始した。現在、“Microsoft Evaluation Center”から180日間利用できる評価版をダウンロード可能。「SQL Server Management Studio (SSMS) 18.4」や「Azure Data Studio」などのツールも併せてリリースされている。

 「SQL Server 2019」はコアとなるSQLエンジンの機能向上に加え、データの仮想化、ビッグデータへの対応、機械学習の組み込みといった分野で大きな補強が行われた。「PolyBase」コネクターがODBC接続をサポートし、「Hadoop」「Azure Blob Storage」に加え、「SQL Server」やOracle、Teradata、「MongoDB」のデータを移動させることなく参照できるようになったほか、エンタープライズデータを格納したデータレイクに対しSQL/Sparkクエリ機能を提供できるようになり(Big Data Cluster)、多数のソースから統合したデータをもとに機械学習モデルの訓練をより簡単に行えるようになった。データが構造化されているか否かにかかわらず、あらゆるタイプのデータを統合・管理・分析し、ビジネスに役立てることができる。

 そのほかにも、さまざまな高速化処理やセキュリティの強化、可用性の向上などが行われた。UTF-8文字エンコードのサポートや「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」ベースの「SQL Server」コンテナーの提供、機械学習サービスにおける言語サポートの拡充(R/Pythonに加えJavaを追加)などもトピックといえる。

 なお、エディションの構成は従来とかわらず、Enerprise、Standard、Web、Developer、Expressが提供される。DeveloperとExpressの両エディションは無償で利用可能だ(Developerは開発用途のみ)。日本語サイトはまだ更新されていないようだが、英語サイトからダウンロードできる。