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フリーのメディアセンター「Kodi」、次期バージョンはアドオンを「Python 3」へ完全移行

アドオン開発者はナイトリー版「Kodi 19」でのテストを

ホームシアターアプリ「Kodi 19」はアドオンを「Python 3」へ完全移行

 「Python 2」系統のサポート終了が迫っていることをうけ、XBMC Foundationは11月16日(米国時間)、「Python」ベースの「Kodi」アドオンの実行をすべて「Python 3」インタープリターへ切り替えると発表した。現在テスト中の次期バージョン「Kodi 19(コードネーム:Matrix)」から実施される。

 「Kodi(旧XBMC、XBox Media Center)」は、ホームシアターPC(HTPC)向けのメディアプレーヤーソフト。リビングルームの大画面スクリーンでメディアを楽しむのに最適な“10フィート”ユーザーインターフェイスを備え、さまざまなソースからメディアを再生することが可能。また、メディアコンテンツをDLNA/UPnP機器へ配信するサーバー機能を備える。

 開発はオープンソース・非営利で行われており(寄付歓迎、ライセンスはGPLv2ライセンス)、Windows/Mac/Linux/iOS/Android/Raspberry PiといったOSをサポート。Windows版は32bit/64bitのインストーラー版に加え、“Microsoft Store”で入手可能なストアアプリが利用できる。

 「Kodi」はスクリプトやプラグインを「Python」言語で開発できるが、そのなかには古い「Python 2」でしか動作しないものもある。「Python 2」系統のサポートは2020年1月1日で終了するため、できるだけ早い「Python 3」系統への移行が必要だが、アドオン作者に新バージョンへの移行を促すため、次期「Kodi 19」では「Python 3」インタープリターのみを搭載することになったという。

 「Kodi」アドオンが「Python 3」インタープリターでも正常に動作するかどうかは、ナイトリー版「Kodi 19」でテスト可能。ただし、問題も少なくない。とくにWindows版ではUWP(Xbox)向けバイナリをコンパイルできなかったり、一部ライブラリに互換性がなく、アドオンが動作しない問題が確認されているので注意が必要だ。「Kodi」の開発チームは、これらの問題を解決できるスキルを持つ開発者の貢献を呼び掛けている。