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“Surface Duo”と“Surface Neo”、2画面デバイスに対応したアプリ開発はどうなる?

デュアルスクリーン機能をWindows 10X/Android/Web共通で活用する仕組みを整備へ

先月初めに発表された“Surface Duo”と“Surface Neo”という2つのデュアルスクリーンデバイス

 米Microsoftは先月初め、“Surface Duo”と“Surface Neo”という2つのデュアルスクリーンデバイスを発表したが、対応アプリの開発はどのように進めていけばいいだろうか。同社は11月25日(現地時間)、公式ブログ“Windows Developer Blog”でその疑問の一部に答えている。

 “Surface Duo”と“Surface Neo”はどちらも2つの画面を持つ折り畳み型のモバイルデバイスという点で共通しているが、“Surface Duo”はOSとしてAndroidを採用しているのに対し、“Surface Neo”は「Windows 10X」という新しいOSを基盤としている点が異なる。

“Surface Duo”と「Windows 10X」デバイス(“Surface Neo”を含む)の関係

 “Surface Duo”は形態こそ独創的だが、Androidデバイスに過ぎない。そのため、既存のAndroidアプリがそのまま動作する。それぞれの画面に異なるアプリを表示したり、1つのアプリを両方の画面で利用することが可能だ。

 一方、“Surface Neo”が搭載する「Windows 10X」は「Windows 10」の亜種で、Web/UWP/Win32といったPCの資産がそのまま利用できる。また、「Windows 10X」はサードパーティ製デュアルスクリーンデバイスにも供給されるため、“Surface Neo”専用のOSというわけではない。

 つまり、“Surface Duo”がAndroidを搭載するスマホやタブレットの発展であるのに対し、“Surface Neo”と他の「Windows 10X」デバイスは伝統的なラップトップPCの延長にある。また、“Surface Duo”はMicrosoftが提案するAndroidの一製品に過ぎないのに対し、「Windows 10X」は新しいモバイルPCのプラットフォームであり、“Surface Neo”はそのリファレンス(見本)のような立ち位置となる。

 このように“Surface Duo”と“Surface Neo”は異なる技術基盤のもとに開発が進められているが、どちらもデュアルスクリーンデバイスであることも事実だ。それぞれのプラットフォーム固有の資産を活用することはできるが、将来的にはどちらでも同じアプリが動作することが望ましい。また、デュアルスクリーンデバイスという新しい分野を盛り上げていくためにも、2画面という特徴を活かしたアプリの開発が求められる。

 そのためには、Windows/AndroidのAPIの違いをツールやフレームワークで吸収し、アプリのコードをできるだけ共通化できるようにするのが望ましいだろう。また、同社はWebに関しても、デュアルスクリーン機能をクロスプラットフォームで活用するためのWeb標準APIの構築に取り組んでいくという。2020年の初めには、より詳細な情報が開発者向けに提供される見込みだ。

お詫びと訂正: 記事初出時、“Surface Duo”と“Surface Neo”の関係が逆になっておりました。お詫びして訂正いたします。