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Microsoft、Surface Duo対応のプレビューSDKをリリース ~Windows 10X向けも来月公開

エミュレーターでアプリをテスト可能

 米Microsoftは1月22日(現地時間、以下同)、Android搭載の2画面端末“Surface Duo”向けにプレビュー版ソフトウェア開発キット(SDK)をリリースした。デュアルスクリーンPC向けの新OS「Windows 10X」に対応したプレビューSDKも2月11日に公開される。

“Surface Duo”向けのプレビューSDK

 “Surface Duo”は、昨年10月に発表されたAndroidスマートフォン。5.6型ディスプレイを2つ繋ぎ合わせて折りたたみできるようになっており、2つのアプリを同時表示したマルチタスクや1つのアプリで2画面を占有した見開き表示といった新しい使い方を提案している。米国での発売は、2020年末の予定。

プレビュー版“Surface Duo”イメージを「Android Emulator」で動作させた様子

 今回発表されたプレビューSDKには、以下のものが含まれている。開発環境「Android Studio」とそれに付属する「Android Emulator」が要件となっているので注意したい。

  • ネイティブJava API:DisplayMask APIやヒンジの角度センサーなど、“Surface Duo”のデュアルスクリーンを活かしたアプリ開発を支援
  • 「Android Emulator」向けのプレビュー版“Surface Duo”イメージ:物理デバイスのない環境でも「Android Studio」に統合された仮想マシンでアプリをデバッグできる。デバイスの向きやジェスチャー、ヒンジ角度などをシミュレートすることも可能で、今後も機能が拡充されていく予定

「Windows 10X」向けのプレビューSDK

 「Windows 10X」は、デュアルスクリーンPC向けにカスタマイズされた「Windows 10」。“Surface Duo”と同時発表された“Surface Neo”など、各社よりこれから発売されるデュアルスクリーンPCに組み込まれる予定で、単体での供給は行われない。

 プレビュー版SDKは、“Windows Insider Preview”ビルドで利用可能。以下の要素に加え、ドキュメントやコードサンプルが提供される。

  • ネイティブWindows API:ヒンジの位置を検出してデュアルスクリーンにまたがった「Windows 10X」アプリの開発を支援
  • Microsoft Emulator:デュアルスクリーンの「Hyper-V」エミュレーター。“ユニバーサル Windows プラットフォーム(UWP)”アプリとWin32アプリをデプロイし、シングルスクリーンとデュアルスクリーン両方のシナリオでアプリをテストできる

 なお、エミュレーターの実行には“Pro”エディション以上の64bit版「Windows 10」と、4コア以上の64bit CPU、8GB以上のメモリ、Direct X 11.0意向をサポートしたGPUなどが必要となるので注意.。

「Microsoft Emulator」で「Windows 10X」を実行

 そのほかにも、新しい「Microsoft Edge」でデュアルスクリーン向けのJavaScript APIとCSSがサポートされる。“プログレッシブ Web アプリ(PWA)”にも対応しており、デュアルスクリーン対応Webアプリをシステムにインストールして利用できるようになるという。