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“Windows Insider”が大転換 ~“Fast”リングは次期版と関わりなく、新機能の実験場に

“Skip Ahead”は廃止

“Windows Insider Program”の配信状況をまとめた“Flight Hub”。“Fast”リングはアクティブな開発ブランチから直接ビルドを受信するように

 米Microsoftは12月16日(日本時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 19536を“Windows Insider Program”の“Fast”リングでリリースした。本ビルドから“Fast”リングは将来のWindows 10に搭載される可能性のある新機能を実験する場となり、リリースとは紐づけられなくなる。

 これまで“Fast”リングや“Slow”リング、“Release Preview”リングでテストされるWindows 10は、次回の機能アップデートリリースと一致していた。機能アップデートが切り替わる場合は、“Skip Ahead”と呼ばれる枠を先着順で募集し、そのユーザーに対し次々期バージョンを配信。次期バージョンが正式リリースされると、“Fast”リングと統合するというサイクルでテストが行われる。

 しかし、今後はアクティブな開発ブランチ(RS_PRERELEASE)から“Fast”リングへ直接ビルドが配信されるようになるとのこと。つまり、“Fast”リングには現在開発中の新機能がいち早く反映されるが、次期機能アップデートに搭載されるとは限らない。“Fast”リングをパスし、次期リリースへ導入されることが決まった新機能は、“Slow”リングなどで改めて品質向上のためのテストにさらされることになるだろう。

 これまで3つのリングの役割は若干曖昧だったが、この変更により“Fast”リングは実験の場としての役割がより鮮明となった格好だ。

 また、今回の変更により、次々期リリースへのテスト参加を希望しているのに関わらず“Skip Ahead”に漏れて参加できないといった不満も解消される。“Skip Ahead”を選択していたユーザーは“Fast”リングへ戻されるが、今度は“Fast”リングのユーザーすべてに“開発したばかり”の新鮮なビルドが提供される。