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「Google Chrome 81」がベータ版に ~Web NFC/WebXR Hit-test DeviceなどのAPIをテスト
混合コンテンツ(の自動アップグレードやTLS 1.0/1.1の削除も
2020年2月14日 14:12
米Googleは2月13日(現地時間、以下同)、「Google Chrome 81」のベータ版に追加された新機能を発表した。モバイル版で“Web NFC”が導入されるほか、拡張現実(AR)のサポートが拡充される。
“Web NFC”は、WebブラウザーでNFC(Near field communication:近距離無線通信)タグの読み取りと書き込みを行えるようにするAPI。最近は在庫管理での活用が広まっているが、博物館の展示品に関する情報をスマートフォンをかざして得るといった新しい使い方も提案されている。なお、「Chrome 81」では“Origin Trial”での試験提供となる。
一方、AR関連では“WebXR Hit-test Device”がサポートされた。「Chrome 79」ではヘッドセットに対応するための“WebXR Device”が導入されたが、これはそれを拡張するもの。現実世界の座標やユーザーの目線、深度データによるオブジェクトの遠近などがクロスプラットフォームで扱えるようになり、仮想空間との対話が容易になる。たとえば指定した位置にオブジェクトを配置したり、向きを変えたり、回り込んで裏を見たり、オブジェクトを並べたり、重ねたりできるようになるだろう。
そのほかにも、混合コンテンツ(HTTPSサイトに含まれるHTTPコンテンツ)の自動アップグレードやTLS 1.0/1.1の削除が行われる。ユーザーエージェント(UA)文字列や混在コンテンツのダウンロードにも段階的な規制が実施される予定だ。
- 混合コンテンツ(画像)の自動アップグレード
- TLS 1.0/1.1の削除
- “navigator.userAgent”によるUA文字列の取得を非推奨に
- 混在コンテンツのダウンロードを開発者ツールで警告
- FTP接続のデフォルト無効化
「Google Chrome」ベータ版はWindows/Mac/Linux/Android/Chrome OSに対応するフリーソフトで、現在、同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10で利用できる。