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「Thunderbird 78.1.0」がリリース ~「OpenPGP」対応を完了、10件の脆弱性を修正

[オプション]タブに検索ボックスが追加

「Thunderbird」v78.1.0

 オープンソースのメールソフト「Thunderbird」の最新版「Thunderbird 78.1.0」が、7月30日(米国時間)に正式公開された。本バージョンでは新しいキーウィザードが追加されたほか、「OpenPGP」キーのオンライン検索が実装されるなど、「OpenPGP」関連の機能が一通り完成した。テストやローカライズにまだ時間を要するため初期状態では有効化されていないものの、設定フラグを書き換えることで利用可能となる。

 そのほかにも、[オプション]タブに検索ボックスが追加された。一方で、メッセージ閲覧画面の“ダーク モード”は一時的に撤回されている。また、フォルダーの色カスタマイズを行うと動作が遅くなる問題が改善されたが、その影響で以前の設定は破棄されているので注意したい。

 脆弱性の修正は、CVE番号ベースで10件。深刻度評価の内訳は、Mozilla基準で4段階中上から2番目の“High”が4件、3番目の“Moderate”が3件、最低の“Low”が3件となっている。「Thunderbird」は初期設定でJavaScriptが無効になっているため、「Firefox」ほどリスクは高くないが、有効にしている場合は十分に注意が必要だ。

 「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、Windows版はWindows 7/8/10/Server 2008 R2で利用可能。「Thunderbird 68」系統からの自動更新は今のところ提供されておらず、利用したい場合は“thunderbird.net”からダウンロードしてインストールする必要がある。「Thunderbird 78」ではレガシーアドオンのサポートが打ち切られているため、移行の際は注意したい。