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「Google Chrome 87」がベータ版に ~開発者向けに“WebAuthn”のエミュレーション

カメラコントロールの拡充や新しいCSSの記法も。FTP廃止に向けた取り組みも最終段階

「Google Chrome 87」がベータ版に

 米Googleは10月15日(現地時間、以下同)、「Google Chrome 87」のベータ版に追加された新機能を発表した。認証機能をテストするための新しい開発者ツールやカメラコントロールの拡充、最新のCSSルールなどが導入されている。

 「Chrome 87」の開発者ツールには[WebAuthn]タブが追加されており、認証をエミュレートしてデバッグできる。これまでWebブラウザーで“WebAuthn”を使った認証をテストするのは難しかったが、この状況を大きく改善できる。このタブは初期状態では無効化されており、メニューから[More tools]-[WebAuthn]を選択すると利用できるようになる。

「Chrome 87」の開発者ツールに[WebAuthn]タブが追加
メニューから[More tools]-[WebAuthn]を選択すると利用できるように

 もう一つの改善は、オンラインビデオ会議ソリューションで役立つ開発者向けの機能だ。会議室に部屋全体を見渡せるカメラを設置している場合、発言者にフォーカスするにはパンやチルト、ズームをソフトウェアでコントロールする必要があるが、「Chrome 87」では“MediaDevices.getUserMedia()”と“MediaStreamTrack.applyConstraints()”を利用してこうしたカメラ機能へアクセス可能。ネイティブアプリがなくても、Webアプリケーションだけでルームスケールのビデオ会議ソリューションを構築できるようになるだろう。

 また、「Chrome 87」ではCSSで論理プロパティのショートハンドと新しい“inset-*”プロパティが導入された。論理プロパティは左横書き(RTL)や縦書きのテキストにも対応できるよう、たとえばブロックの余白を“margin-top”“margin-left”(ブロックが左上から始まると決め打ちした指定)ではなく“margin-block-start”(ブロックの開始がどこからでも対応可能)などと指定する方法だ。「Chrome」のデフォルトスタイルも最近はこの方法で指定されている。新しい「Chrome」にはこの論理プロパティにもショートハンドが導入され、“*--start”“*--end”をまとめて一行で短く記述できる。“inset-block”、“inset-inline”などを利用すれば、短く記述できるだけでなく、相対的なレイアウトの記述も容易になる。

 そのほかにも、“document.cookie”に代わるCookie管理“Cookie Store API”が試験機能“Origin Trials”を卒業して一般提供される。また、前バージョンに引き続きFTPサポートの廃止に向けたプロセスが進められる。「Chrome 88」までには完全に廃止される予定だ。

 「Google Chrome」ベータ版はWindows/Mac/Linux/Android/Chrome OSに対応するフリーソフトで、現在、同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10で利用できる。