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「Thunderbird」の最新版v78.5.1がリリース ~SMTPレスポンス処理に関する脆弱性を修正
「OpenPGP」と“MailExtensions”も改善
2020年12月2日 16:14
オープンソースのメールソフト「Thunderbird」の最新版「Thunderbird 78.5.1」が、12月2日(米国時間)に正式公開された。本バージョンでは、「OpenPGP」で件名の暗号化を無効にするオプションが追加された。また、「OpenPGP」の公開鍵をインポートする際、ファイルの複数選択がサポートされ、キーをまとめて受け入れられるようになったほか、アドオンAPI“MailExtensions”が拡充された。
不具合の修正は、セキュリティ関連も含め12件がアナウンスされている。
- アプリの終了時に新着メッセージアイコンがタスクトレイから除去されない
- “リストへ返信”コマンドをれ利用する際、[返信元のメッセージと同じフォルダーに返信を保存する]オプションが機能しない
- 「Thunderbird」がメッセージを検索する際、[サーバー上のメッセージを検索する]オプションを利用していなかった
- ダークテーマで未読メッセージのあるフォルダーのハイライト色が表示されない
- OpenPGP:鍵マネージャーでキーが抜けている
- OpenPGP:クリップボードからキーをインポートするオプションが常に無効になる
- “Filelink”の設定が済んでいない場合、サイズの大きい添付ファイルの情報バーにある[リンク]ボタンを押しても“Filelink”セクションを開くことができない
- 連絡先でメーリングリストのメンバーを印刷すると誤った出力になる
- 自己署名付きSSL証明書で構成されたLDAPサーバーに接続できない
- LDAP経由での自動設定が期待通りに動作しない
- カレンダーの新しいイベントダイアログで[Ctrl]+[Enter]キーを押すと、重複したイベントが作成される
脆弱性の修正は、CVE番号ベースで1件。SMTPサーバのレスポンスコードを処理する際、プロセッサーのアーキテクチャやスタックレイアウトによってはスタックオーバーフローが発生する不具合が修正された。深刻度は“High”と評価されており、できるだけ早い対処が望ましい。
「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、Windows版はWindows 7/8/10/Server 2008 R2で利用可能。現在、公式サイト“thunderbird.net”からダウンロードできる。