ニュース

Apple Siliconに正式対応 ~Mac向けパッケージマネージャー「Homebrew 3.0.0」が公開

「Ruby」アプリを高速化する「Bootsnap」への対応などを含むメジャーバージョンアップ

「Homebrew 3.0.0」が公開

 macOS向けのパッケージマネージャー「Homebrew」の最新版「Homebrew 3.0.0」が、2月5日に公開された。2年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

 本バージョンでは、“Apple Silicon(M1)”搭載デバイスが正式にサポートされた。Apple Siliconを搭載したMacで「Homebrew」をセットアップ(“Rosetta 2”なし)すると、“/opt/homebrew”以下へインストールされる。

 ただし、バイナリパッケージ(Bottle)すべてがApple Siliconをネイティブサポートしているわけではない。どのアーキテクチャーとOSバージョンをサポートしているかは、Formulaeリストの個別ページで確認できる。

 なお、“Rosetta 2”で動作しているターミナルから「Homebrew」をセットアップした場合は、引き続きIntel CPU向けが“/usr/local”以下にインストールされる。

 そのほかにも新しい環境変数“HOMEBREW_BOOTSNAP”が追加され、「Ruby」アプリを高速化する「Bootsnap」を利用できるようになった。“brew”コマンドを繰り返し呼び出す場合に効果が期待できるという。ただし、Apple Silicon端末やポータブルな「Ruby」にはまだ対応していない。

 また、Formulaeを新しい形式に自動変換するコマンドが導入。アップストリームブランチの名前が“master”から“main”などに変更されたケースへの対応が行われているという。

 「Homebrew」は、Macのアプリケーションやコンポーネント、ライブラリなどの管理を円滑に行うためのパッケージ管理ツール。コマンド(“brew install wget”など)で簡単にMacアプリを導入・更新・削除できるようにしたもので、Linuxでいえば「APT」「Yum」、Windowsでは「Chocolatey」などに相当する。「Homebrew 2.0.0」からはLinuxにも正式に対応しており、「Windows Subsystem for Linux」(WSL)で利用することも可能だ。