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「Gboard」に漢字のよみがなを取得するAPI ~サードパーティーアプリに組み込み可能

「Google コンタクト」アプリでも活用、氏名を入力すると自動でよみがなが保管される

「Google コンタクト」におけるよみがな取得APIの活用例

 今さら説明するまでもないことだが、日本語入力システム(IME)は入力された「よみがな」をもとに「漢字」などを引き、入力候補として表示する。つまり、「よみがな→漢字」のデータベースを保持しているわけだ。ならば、その逆「漢字→よみがな」を行うことで、入力した「漢字」交じりのテキストに自動で「よみがな」(やルビ)を振ることもできるのではないだろうか。米Googleが5月20日(日本時間)付けで公開した「Google Developers Japan」の記事で、それを実現する新しい「Gboard」APIが紹介されている。

 同社によると、よみがなを取得するAPIはモバイル向けキーボードアプリ「Gboard」v10.1以降で利用可能。「よみがな→漢字」と「漢字→よみがな」のデータベースは、ユーザーの入力を学習したり、人工知能技術を活用して改善されていくという。つまり、IMEはいわゆる「難読漢字」に関する情報も蓄積して、それを「よみがな」として取り出せるようになっている。

 よみがなを取得するには、漢字を入力する「TextEdit」コントロールのプロパティを適切に設定する必要がある。

  • inputType プロパティの値を textPersonName にする。
  • privateImeOptions プロパティの値を com.google.android.inputmethod.latin.requestPhoneticOutput にする。

 すると、入力を監視する「TextWatcher」を介して、よみがなをメタデータとして取得できるようになる(TtsSpan.ARG_TEXT)。

 このAPIは、「Google コンタクト」アプリのv3.37以降で実際に用いられており、ユーザーは漢字で氏名を入力すると、そのよみがなが自動で補完入力される。