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「Windows Terminal」「Sublime Text 4」連携を追加した「Git for Windows」v2.32.0

巨大リポジトリで効果を発揮するビルドインファイルシステムモニターの試験オプションも

「Git for Windows」v2.32.0

 「Git for Windows」の最新版v2.32.0が、6月7日に公開された。64bit版を含むWindows Vista以降に対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能。

 「Git for Windows」は、分散型バージョン管理システム「Git」のクライアントをWindows向けに移植したもの。Windows環境で「Git」を扱うためのCUI/GUIツールがひとまとめになっている。本バージョンでは、各種コンポーネントのアップデートが行われた。

  • 「Git」v2.32.0
  • 「cURL」v7.77.0
  • 「PCRE2」v10.37
  • 「Git Credential Manager Core」v2.0.474.41365
  • 「tig」v2.5.4

 加えて、Windows版ではインストーラーで「Sublime Text 4」を検出したり、「Windows Terminal」プロファイルを追加(初期状態無効)するといった機能が導入された。

「Windows Terminal」プロファイルを追加するオプション
自動で「Windows Terminal」プロファイルに追加された「Git Bash」のプロファイル

 また、試験的な機能としてビルドインのファイルシステムモニターを利用するオプションが追加されている(初期状態無効)。

 「Git」はどのワークツリーファイルが変更され、どれが変更されていないかを検出するためにインデックスに記録された日時を比較する。この処理はLinuxカーネルプロジェクトが誕生した当時の規模(17,000以上のファイル)でこそ十分高速に動作したが、ワークツリーに何万ものファイルが存在する場合は遅すぎる。そこでv2.16.0以降の「Git」は外部のより高速なファイルシステムウォッチャーをサポートしていたが、なかなか普及していなかった。そこで「Git for Windows」はビルトインのファイルシステムモニターの開発をはじめたという。ビルトインのファイルシステムモニターはセットアップが容易で、「Git」が新しいプロセスを生成しなくても対話できるため高速であるなどの利点があるという。

試験的な機能としてビルドインのファイルシステムモニターを利用するオプションが追加

ソフトウェア情報

「Git for Windows」
【著作権者】
msysgit/git
【対応OS】
Windows」vista以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.32.0(21/06/07)