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「Electron 14」が正式公開 ~次のバージョンからリリース間隔は12週間→8週間に

Electronアプリの開発者はリリース間隔の変更とリリースポリシーの変更に注意

「Electron 14.0.0」がリリース

 アプリケーションフレームワーク「Electron」の最新版v14.0.0が、8月31日に公開された。「Electron」は、GitHub社が開発したオープンソースのGUIフレームワーク。HTML/CSS/JavaScriptといったWeb技術だけでWindows/Mac/Linuxに対応したデスクトップアプリケーションを開発可能で、GitHubが開発している「Atom」や「GitHub Desktop」以外にも、「Visual Studio Code」など多くのクロスプラットフォームアプリケーションで採用されている。

 「Electron 14.0.0」では、コアコンポーネントが以下のバージョンへアップデートされた。

  • Chromium 93
  • V8:9.3
  • Node.js:14.17.0

 主な変更点は、以下の通り。

  • 既定値の変更:「nativeWindowOpen」のデフォルトが「true」に
  • 子ウィンドウは親ウィンドウの「BrowserWindow」設定を継承しなくなった
  • 新しいAPI「session.storagePath」を追加。セッション固有のデータが保存されているディスクパスを取得できる
  • 「@electron/remote」で利用できる「process.contextId」を追加
  • 「Electron Fuses」でCookie暗号化を実験的にサポート

 なお、リリースポリシーに従い3バージョン前の「Electron 11」系統はサポートが打ち切られているので注意。

 「Electron」のリリース間隔はこれまで四半期に1度だったが、「Electron 15」からは8週間ごとに短縮される。これは「Chromium」のリリースサイクル変更(4週間ごと、法人向けは8週間ごと)に合わせたものだ。「Electron 15」は9月1日にベータテストが開始され、9月21日に安定版がリリースされる予定。

 また、リリースポリシーも改訂され、2022年5月まではサポートするバージョンは最新の3つから4つになる。たとえば「Electron 16」がリリースされると、「Electron 12」のサポートが打ち切られることになる。

 「Electron」アプリの保守を行っている開発者は、リリース間隔の変更とリリースポリシーの変更に留意してほしい。