ニュース

「Electron」のリリースサイクルが8週間ごとに ~Chrome/Edgeに歩調を合わせる

9月の「Electron 15」から

公式ブログにおけるアナウンス

 アプリケーションフレームワーク「Electron」の開発チームは7月14日、「Electron」のリリースサイクルを変更すると発表した。「Electron」はこれまで約4半期に1回(12週間ごと)新しい安定版がメジャーリリースされていたが、2021年9月以降、このリリースサイクルが8週間ごとに短縮される。

 今回のリリースサイクル変更は、「Google Chrome」や「Microsoft Edge」の新しいリリースサイクルに合わせたもの。「Electron」のベースとなっている「Chromium」は、2021年9月21日の「M94」を皮切りに4週間ごとに新しいマイルストーンがリリースされる。併せて、頻繁なアップデートが難しい組織向けには8週間ごとの「Extended Stable」オプションが導入される。「Electron」の新しいリリースサイクルは「Extended Stable」オプションと軌を一にするわけだ。

 また、「Microsoft Store」の要件も今回の変更の理由であるという。同アプリストアに「Chromium」ベースのアプリを登録するには、2つのメジャーバージョン以内の「Chromium」を利用している必要がある。たとえば「Chromium」の最新版が「M85」であれば、アプリは少なくとも「M83」以上でなければならない。このルールの適用対象には「Electron」アプリも含まれるため、「Electron」のリリースサイクルを短縮する必要があった。

 リリースサイクルの切り替えに伴い、最初のバージョンである「Electron 15」のテスト期間は大幅に短くなってしまう見込み。そのため、通常では提供されていないアルファビルドがこのバージョンに限り提供される。

2012年のリリース計画

 「Electron 15」のアルファ版は7月20日に出荷され、9月1日にはベータリリースに移行。9月21日に安定版としてリリースされる予定だ。それ以降の「Electron」リリースではアルファ版は提供されない。