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フリーの解凍・圧縮ソフト「7-Zip」がメジャーバージョンアップ ~v21が安定版に

macOS/Linux向けCLI版を追加。異なるOSでもファイル名を文字化けさせない仕組みも

「7-Zip」v21.06

 解凍・圧縮ソフト「7-Zip」の最新版v21.05が、11月20日に正式公開された。2019年2月以来のメジャーバージョンアップとなる。執筆時の最新版は、24日にアップデートされたv21.06。

 「7-Zip」は、LZMA/LZMA2アルゴリズムで圧縮された7z形式書庫ファイルを扱うためのツール。ZIP/GZIPなどの書庫ファイルの圧縮・解凍も可能で、解凍だけであればARJ/CAB/LZH/RARなどの形式にも幅広く対応する。

「7-Zip」のシェルコンテキストメニュー

 開発はオープンソースで行われており、コードの大部分は「GNU LGPL」ライセンスとなっている。商用を含め、あらゆる環境で無償利用できるのが強みだ。対応OSは64bit版を含むWindows 2000以降で、現在「7-Zip」の公式サイトや窓の杜ライブラリから無償でダウンロード可能。

 「7-ZIP」v20.xはアルファ版しかリリースされなかったので、今回リリースされたv21.xは久しぶりのメジャーバージョンとなる。v19.xからの変更は多岐にわたるが、macOS/Linux向けコマンドライン(CLI)版のリリースやチェックサムの改善、圧縮および解凍に使用する最大メモリ使用量を指定する起動オプションの追加などがトピックとなる。LZMA/LZMA2圧縮時に用いる辞書の最大サイズを4GBへ変更したり、ARM64版でハードウェアCPU命令を用いた速度改善を行うなど、パフォーマンス向上にも注力されているとのこと。

「7-Zip」のパッケージ群。macOS/Linux向けコマンドライン(CLI)版が利用可能

 そのほかにも、ZIPアーカイブの追加フィールドにUTF-8エンコーディングのファイル名が書き込まれるようになった。このおかげで、異なるOSでも文字化けすることなくファイル名を抽出できる。

ソフトウェア情報

「7-Zip」
【著作権者】
Igor Pavlov 氏
【対応OS】
64bit版を含むWindows NT/2000/XP/Vista/7/8/10およびWindows Server 2003/2008/2012/2016
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
21.06(21/11/24)