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「Visual Studio Code」2021年11月更新でテーマカラーをインストールせずに体験可能に
Unicode偽装攻撃への対策も強化
2021年12月9日 16:34
米Microsoftは12月8日(現地時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の2021年11月アップデート(v1.63)を正式リリースした。本バージョンでは、テーマをインストールせずに試せるプレビュー機能が追加。[Ctrl]+[K]、[Ctrl]+[T]キーを連続入力すると追加のカラーテーマを一覧するプルダウンメニューが現れ、選択するだけでテーマを一時的に適用できる。
さらに、Unicodeを悪用してソースコードに脆弱性を埋め込む「Trojan Source」攻撃(CVE-2021-42574)への対策を前バージョンに続き強化。目に見えない文字や他のASCII文字と混同しやすい文字が既定でハイライトされるようになった。
ただし、この機能はフォントやロケールの設定にも依存する。また、あいまいな文字の検出にはヒューリスティックな手法が用いられているため、起こりうるすべてのUnicode偽装攻撃を検出できるものではない。開発チームは「制限モード」をはじめとするセキュリティ機能も活用するよう呼びかけている。
機能面では、スクリーンキャストモードでコマンド表示がサポートされたことが目玉。これは入力したキーを表示するモードで、デモンストレーションや解説動画の作成に便利。キーボードショートカットでトリガーしたコマンドの名前も表示できるようになったことで、操作への理解がより深まるだろう。
また、拡張機能関連ではプレリリース版をインストールする機能が追加された。プレリリース版のある拡張機能には[インストール]ボタンの横にプルダウンメニューが追加され、リリース版とプレリリース版のどちらをインストールするかを選べる。プレリリース版をリリース版へ切り替えるのも簡単に行えるので、気になる最新機能があれば気軽にプレリリース版拡張機能を試してみるとよいだろう。
そのほかにもノートブックで、Markdownコンテンツのフォントサイズ調整がサポートされたほか、ファイルリンクへの対応が改善された。TypeScriptのメソッド補完への対応、Java言語の設定と学習を支援するウェルカムエクスペリエンスの追加、SSHを介したコンテナー操作の強化なども行われている。
「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。JavaScript、TypeScript、Node.jsを組み込みでサポートし、強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー対応の拡張機能を追加することで、幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。また、Windows 10/11ならば「ストア」アプリ(Microsoft Store)からインストールすることも可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートできる。
ソフトウェア情報
- 「Visual Studio Code」Windows向け安定版
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.63(21/12/08)