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Webブラウザーで動作するRuby環境「Ruby on Browser」がv1.0に

シンタックスハイライトなどに対応。ファイルの読み書き処理も手軽に試せる

「Ruby on Browser 1.0」がリリース

 Webブラウザーで動作する「Ruby」環境「Ruby on Browser」が4月17日、v1.0としてリリースされた。以前に紹介したバージョンからは構文色分け(シンタックスハイライト)や[Ctrl]+[Enter]キーで入力したコードを実行する機能、言語リファレンスへのリンクなどが追加されており、使い勝手が大幅に向上している。

 モバイル端末での利用も考慮されているようで、出先で思いついたちょっとしたコードを試してみたいといった場合に利用できる。

モバイル端末での利用も考慮

 また、Rubyコードが書けないというユーザーもWebサイトのヘッダーからリンクされている[Scrapbox]のコードをコピー&ペーストして手軽に動作を確認できるので、ぜひ試してみてほしい。

「Scrapbox」にはサンプルコードが用意されている。Rubyコードが書けないというユーザーも気軽に動作を試すことが可能

 作者によると、他の同種の言語処理系と大きく違う点として「ファイルを読み書きするAPIも使える」ことが挙げられるという。「Ruby on Browser」では内部でRuby WASM/WASIが利用されているが、これは元々WASI(WebAssembly System Interface)がWASM(WebAssembly)にファイルI/Oや通信といった機能を持たせる目的で開発されたとのこと。そのため、Webブラウザーに仮想ファイルシステムを構築する「WasmerFS」ライブラリが整備されており、これを組み合わせることでWebブラウザー上でもファイルの読み書きが実現できている。

 「Ruby on Browser」の仮想ファイルシステムの状態は、画面右下にツリー表示される。書き込んだファイルはWebブラウザーのリロードで消えるので、安全にファイルの読み書きを試すことが可能だ。

ファイルの読み書き(I/O)のコードもWebブラウザー上で試せる

 なお、デスクトップ版「Microsoft Edge」で「セキュリティ強化モード」を利用している場合、コードの実行ができないので注意したい。アドレスバーのパネルなどから無効化する必要がある。