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「Skype 8.83」がリリース ~iPhone/iPad版は統合へ

「Tor Browser」で匿名性を維持したままWeb版の「Skype」を利用可能に

Windows版「Skype 8.83」

 米Microsoft傘下のSkypeは、「Skype 8.83」をリリースした。Windows デスクトップ版はすでに公式サイトからダウンロード可能。自動更新や各アプリストアでの配信も間もなく始まるものと思われる。

 「Skype 8.83」では、すべてのプラットフォームでグループの設定に[リンク経由の参加を許可]オプションを追加。「Skype」アカウントを持たないゲストユーザーによるグループへの参加を許可・禁止できるようになった。

すべてのプラットフォームでグループの設定に[リンク経由の参加を許可]オプションを追加

 そのほかにも、連絡先の同期や「Skype」から電話するバナーの外観が変更された。プラットフォーム固有の改善もいくつか追加されている。

連絡先の同期や「Skype」から電話するバナーの外観が変更

Windows

 CPU使用率が高くなる問題に対処。

Linux版

 新しい通話エクスペリエンスがベータ版として追加。カメラとマイクの検出処理の改善、ハードウェアアクセラレーションへの対応も行われている。Wayland環境では画面の共有も可能となった。

iPhone/iPad

 これまでiPhoneでしか利用できなかったフローティングブルーチャットボタンがiPadで新たに利用可能となった。なお、「Skype for iPad」は、iPhone(iOS)版へ統合される予定。「Skype for iPad」を利用しているユーザーはいずれアプリをアンインストールし、統合版をインストールする必要がある。

 加えて、ノイズキャンセリング機能が一部のユーザーからロールアウトされているとのこと。

Android

 着信ビデオストリームがOS標準のPiP((Picture-in-Picture)モードで表示されるようになった。起動時にフリーズする問題も解決されている。

Web

 「Tor Browser」で「Skype」がサポートされた。「Tor Browser」は接続経路を匿名化する「Tor」(The Onion Router)をあらかじめ組み込んだ「Firefox」ベースのWebブラウザー。いくつものサーバーを経由しながら、そのたびに暗号化を施すことで、第三者からの追跡や監視、検閲を受けることなく、プライベートにWebブラウジングを楽しむことができる。

 ただし、「Tor Browser」ではセキュリティ上の理由から通話やジオロケーションが利用できないので注意したい。

「Tor Browser」で匿名性を維持したまま「Skype」が利用できる

 対応プラットフォームはデスクトップ(Windows/Mac/Linux)、モバイル(iOS/Android)、Web(web.skype.com)。Windows版はWindows 7以降に対応しており、現在公式サイト「skype.com」から無償でダウンロード可能。Windows 10/11ならば「Microsoft Store」からストアアプリ版を入手することもできる。