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「winget」がポータブルアプリのインストールにプレビュー対応

Windows標準のアプリパッケージ管理システム

「Windows Package Manager」(winget)v1.3.1251-preview

 米Microsoftは5月10日(日本時間)、Windowsデスクトップアプリのパッケージ管理システム「Windows Package Manager」(winget)v1.3.1251-previewを公開した。v1.3シリーズでは、ポータブルアプリのインストールに対応するための準備が進められているという。

 ポータブルアプリ(スタンドアロンアプリ)とは一般にインストーラーを必要としないアプリを指し、実行に必要なすべてのファイルが単一のフォルダーにまとめられている。セットアップが不要で実行ファイルを起動するだけで利用できる点、設定をシステム(レジストリなど)に記録しないためUSBメモリなどにいれて持ち運べる点などが利点だ。

 一方で、管理は自らの手で行わなければならない。ポータブルアプリは通常、ZIP形式などの書庫ファイルの形、もしくは実行ファイル単体で配布されているが、書庫ファイルを展開したり、実行ファイルをどのフォルダーで管理するかはユーザーの手にゆだねられている。アップデートも自分でやらなければならない。

 プレビュー版「winget 1.3」では、ポータブルアプリのインストールが実験的にサポートされており、そうした欠点が一部解消されている。アンインストールがサポートされない点、バージョンを取得できないためバージョンアップを検知してアップデートを行うことができない点は課題として残るが、ポータブルアプリ形式でしか提供されていないアプリも「winget」で手軽にセットアップできるようになるのは利点といえるだろう。

 そのほかにも、本バージョンでは常に冗長なログを出力するオプションを導入。「winget --info」コマンドではシステムアーキテクチャーも表示されるようになった。また、「PowerShell」ネイティブサポートのための準備として、アンインストールに対応するようCOM APIが拡張されているとのこと。

 プレビュー版「winget」は「Windows 11」および「Windows 10 バージョン 1809」移行に対応しており、「Windows Insider Program」のDevチャネルユーザーなどに先行提供される。「GitHub」から無償で入手することも可能だ。